(昨年8月、ヴェンゲル監督には放出の可能性もあると伝えられた?)
「正直な会話だった。僕はジムでバイクに乗っていた。あれは奇妙なことだったよ。うすうす感づいてはいたからだろうね。
僕が必要としていたのは、自分の状況が明確になることだった。
長い間監督とは一緒にやってきたから、お互い十分にわかっていた。我々は正直になれる関係があるんだ。
僕の契約は1年しか残っていなかったから、話題になっていた。そして、その前の年はローン移籍していて、怪我までしてしまった。彼のプランにはなかったんだ。
ヴェンゲル監督は言った。
『私は正直になりたい。現時点で、君に契約更新のオファーはしないだろう。何処か他のところと契約出来るなら、退団は可能だ』と。
そりゃあ、僕は幸せではなかったよ。しかし同時に、正直になってくれたことに満足もしていた。
僕が求めていたような答えではなかったが、同時に自分がフィットしていなかったのも事実だった。残って、体力を高めたいと決めた。
体力を取り戻して、それを維持すれば、中盤に戻れると自信を持っていたんだ。そして、チームに入れることを証明したよ。
最終的には、ギャレス・サウスゲイトも僕をイングランドに呼び戻さなくてはならなくなった。
希望を捨てたことはないんだ。僕はまだできるとね。
18か月代表から離れていた。チャンスをもらえなかった。しかし、いつも『ここは僕がいるべき場所だ』と感じているし、ここに来たかった。
僕は前に進むビジョンを持っている。そして、あとは僕自身にかかっているね」
ヴェンゲルが「退団してもいい」…昨年夏を思い出すウィルシャー
Text by 石井彰(編集部)
カズに憧れて全身赤のスーツを買ったことで校内一の人気者になったが、中身が伴わず一発屋で終わったというエピソードを持つ島根県出身のエディター。その影響か赤いチームを好み、ヴァランシエンヌ、レイションエス、ノッティンガム・フォレストなどを応援している。
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