西野朗(日本代表監督)
(この46日は監督にとってどのようなものでしたか?)
「準備期間も自分の役割も短いことはハッキリしていました。
まず大きな財産があったわけです。ブラジルの敗戦から日本サッカー界が試行錯誤しながら次へと強化していき、ロシアへの切符をとった。その後も強化をしてロシアへ向かっている。
私はわずかに帯同してチームを客観的に見る中で、5月21日に選手と会ったとき「それだけではロシアで戦えないな」と感じました。今までのチーム力だけでは…と素直に思いました。
何かを劇的に変えること、それが代表ではできる。今まで培ってきたものに足していけば、なにかチャレンジできるのではないか、対抗できるものもあるのではないか。そのようなアプローチを選手たち、コーチたちにしてきました。
まず選手たちが、その培った財産に『プラス何か』ということを私以上に感じていました。短い間で選手それぞれが見つけてきた。自分はそのサポートをしてきたという感じです。
危機感というものもあったのか、やれることはまだあると感じながら始めたのか。選手たちの意欲…それは遡ればブラジルやその前を経験した選手もそうだが、ロシアでの強いチャレンジに向けてそういう気持ちでやってくれたということ。
賭けだったという部分はあります。選手も、私自身もそう。リスクを負ってやらなければならないこともあったが、そのような意欲の中で好転していった。選手たちに引っ張られた所も多いです。素晴らしい選手たちだったと思います」
日本代表帰国会見、全文書き起こし(その1)『8年周期ではダメ』
Text by 石井彰(編集部)
カズに憧れて全身赤のスーツを買ったことで校内一の人気者になったが、中身が伴わず一発屋で終わったというエピソードを持つ島根県出身のエディター。その影響か赤いチームを好み、ヴァランシエンヌ、レイションエス、ノッティンガム・フォレストなどを応援している。
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