Qoly(以下省略):まずは「事の起こり」について教えて頂きたいのですが、「Connected Stadium 事業」の発端を教えて頂きたいです。
「経営権を取る前からスタジアムのIT化を考えていた。チケットの販売などもアナログであったので、DMMはITの企業なのでこれまでの知見を活かしながらテクノロジーを活用して、スポーツ観戦の価値を挙げていきたいと思っていた。Jリーグや海外のスタジアムを研究していく中で、国内でスマートスタジアムへの実験的な取り組みを行っていたCandeeにお声がけをした」(DMM社)
「開発ベンダーとしてのパートナーをCandeeとしても選ぶ際、チケット方面などですでに知見が溜まっているトランスコスモスにお願いした」(Candee社)
「コネクテッド及びスマートスタジアム市場は急速に市場拡大しており、当社も日本国内で展開しているPlayground社のEチケットソリューションのグローバル展開を検討していたところであった、タイミングよく本件にお誘い頂き参画することに至った」(トランスコスモス社)
今事業のベースには「スタジアム内での高速インターネット」があるかと思います。昨今、Jリーグのスタジアムにも徐々に「無料Wi-Fi」を開放したところも出てきていますが、ベルギーの現在のインフラ面を聞かせてください。
「ベルギー国内の他のクラブの状況までは詳しくは把握していないが、アメリカほど進んでいないと思う。シント=トロイデンのホームスタジアムでは、無料Wi-FIの開放はしている」(DMM社)
「アメリカなどではNBAのアリーナなど、場所にもよるが快適なWiFi環境は用意されている。逆にそれらと比べてヨーロッパサッカーの会場は少し劣っている印象」(Candee社)
「Wi-Fi環境の整備は増えてきている印象でまだまだ欧米でも対応しきれていない。各球団(スタジアム)またはリーグとして提供しているところもある、ベルギーでは9球団がアプリを提供しているがWi-Fi対応はシント=トロイデン以外は実施していない状態」(トランスコスモス社)
日本のサッカーファンの視点では、今事業には「先端性」を感じるものかと思います。ベルギーでもまだまだ少ない取り組みなのでしょうか?
「他のチームの状況を把握していないので詳しいところは分からないが、あまり進んでいないという印象。今回の取り組みのように、アプリを通じて観戦体験を向上させるというのは現地でもあまり聞いたことはない」(DMM社)
「ベルギーでも最先端です。述べたように9球団がクラブアプリを導入してますが、ほとんどは動画コンテンツの配信のみで、アプリ経由のチケット販売も3球団が対応しているがEチケットは2球団のみです。今後は、Eチケット、ライブストリーミング、物販、スタジアム内通貨の電子化等を展開し、UXの向上も図ります」(トランスコスモス社)