世界のサッカー界は2008年に転換期を迎えた。

それまではフィジカル重視で守備的なサッカーがトレンドとなっていた中、『クアトロ・フゴーネス』(4人の創造者)の異名をとるシャビ・エルナンデスやアンドレス・イニエスタ、ダビド・シルバやセスク・ファブレガスという小柄な技巧派MFを軸としたスペイン代表が、華麗なパスワークでEURO(欧州選手権)を制したのだ。

そのEUROを制した直後のシーズン、シャビとイニエスタは当時の所属クラブであるバルセロナで歴史的なシーズンを送る。

ジョゼップ・グアルディオラ新監督の下でリーガ・エスパニョーラとコパ・デル・レイ、UEFAチャンピオンズリーグの3冠を成し遂げるのである。

その後、バルセロナはグアルディオラ監督の下でリーガ3連覇と2度目のCLを制覇。

そのバルセロナ勢を多く揃えたスペイン代表は、2010年のW杯で初優勝し、2012年にはEUROを連覇した。

国際主要大会“3連覇”の偉業を果たし、黄金時代の到来と共にそのスタイルが全世界に広まっていったのである。