歓喜のインタビュー

2016年12月4日 J1昇格PO決勝 vsファジアーノ岡山

この前年にJ1昇格を逃し、リベンジで臨んだ二度目のプレーオフ決勝が開催されたのもキンチョウスタジアムでした。

ちょうど一年前に同じ舞台で悔しい思いをしているだけに、私は少し怖さも感じながら、雨の中をびしょ濡れでリポートをしたことを覚えています。

肝心の試合は、選手一人一人が球際で激しく、攻守に気迫溢れるプレーを終始見せてくれて、いつも以上に強い想いが感じられるパフォーマンスを披露。最終的には清原翔平選手(現ツエーゲン金沢)のゴールでJ1昇格が決まりました。

試合終了のホイッスルが鳴った瞬間の光景は、今でも忘れられません。

泣き崩れる選手たちや、スタンドからの歓喜の声。私も自然と涙がボロボロと出てきて止まりませんでした。

そんな状態のまま、ゴールを決めた清原選手と山口蛍選手にヒーローインタビューを敢行。その後はピッチに入り、スタジアムを周る選手への突撃インタビューも任されました。

何か大きなものが懸かった試合でのインタビューは、私にとって初めての経験で、試合前は「これはさすがに緊張するかも…」と思っていたのですが、その予想は完全に外れました。考えずとも自然と聞きたい言葉が溢れてきたからです。あんなに嬉しい気持ちになれたインタビューは初めての感覚でした。

また、インタビューを続けながら選手と一緒にスタジアムを周回できたことも貴重な体験でした。「こんなにサポーターのみなさんの表情も見えるんだ…」と驚かされた記憶もはっきりと残っています。

勝利後のピッチから見たあのキンチョウの光景は、選手たちにとってもかけがえのないものになったでしょう。

あの夜のことは、私だけではなく、選手、サポーターもずっと忘れられないと思います。