乾 貴士
大会中にアラベスへの期限付き移籍が発表されたが、ベティスで出番を失っていた影響は明らかだった。
昨夏のワールドカップで英雄的な存在となった30歳は、中島の離脱により緊急招集され「10番」を背負ったものの先発したのはウズベキスタン戦のみ。これでは優勝できなくとも無理はない。
代わって起用された原口は欧州で今や闘える男となり、イラン戦のような消耗戦は効果的だった。しかしアイディアの面で弱冠20歳の堂安へ大きな負担がかかっていたことは明らかで、イラン戦を除いて日本代表が失望の出来に終わったこととは無関係ではないだろう。
実力的に疑いの余地がない乾を森保監督が使いこなせなかったともいえるが、その信頼を得られなかったのは間違いなく自身の問題である。