――岡田氏との繋がりでいえば中国の浙江绿城(旧名:杭州緑城)もそうですよね。他紙のインタビューによると、浙江绿城とはビジネス的な繋がりも強いそうですが、今治さんは今の段階から世界を意識しながら…世界と繋がりながら、JFLで戦っているということなんでしょうか。

矢野:おかげさまで、岡田氏のご縁により、浙江緑城足球倶楽部に、日本人コーチを派遣して、育成世代からチームを強化することをサポートする事業を実施しています。

特にアジアの国々はまだ日本のサッカーをリスペクトしていただいているようですので、もう少し事業を拡大していきたいと思っています。

それに、子供たちというのはそうしたアジアの国々と小さな頃から国際サッカー大会などで関わることによっていろいろ感受性も豊かになりますよね。そういうことをやりながら、ゆくゆくは、世界中の皆さんに愛されるクラブになりたいですね。

――世界的な視点というグローバルな部分と、一方で地元の町を育てるというローカルな部分が共存していて、そこが面白いですね。

矢野:確かに、小さな地方都市のひとつではありますが、普段から、グローバルな視点を持って、生活されていらっしゃる方は多いです。サッカーというスポーツのグローバル性との相性はいいですね。

岡田メソッドの現在地

――岡田氏と矢野社長が就任しておよそ5年が経過されましたがどうですか?

岡田氏の夢の描き方とか実行力とか姿勢とか、勉強させていただくことばかりで、がむしゃらにこの5年やってきたというのが正直な感想です。彼が掲げた夢に賛同する形で優秀なコーチスタッフとバックスタッフが集まってきました。

その様子を見て、もしかしたらなにかおもしろいことが起こるかもしれない、夢を一緒にみようということでスポンサーがつき始め、さらに新しいスタッフも来るようになった。

最初に描いた夢がどんどん肉付けされて、どんどん夢が大きくなっている。これを実現するのが僕の仕事かなと思います。

――いろんな人を巻き込んできていますよね。

矢野:巻き込んでいますね、大丈夫かなと思うぐらい(笑)。そういう意味では、まずは、何としてでもJリーグに上がらなければいけないと(※11月に昇格決定)。もうドキドキです。