人と人で繋がれたクラブの未来
宮崎:最後に一つお聞きしたいのですが人を採用するための記事、クラブマネージメントができる方が欲しいという記事を読みました。クラブにおけるマネージメントというのはどういう仕事をしているのかなと。
外から見ていると何となく分かるんですが、明確な答えはわからなくて。サッカーの現場寄りなのか、運営寄りなのかいくつかあると思うんですが具体的にはどうですか。
矢野 :結局は “人”です。2年前の記事だと思います。会社やチーム全体のことを考えて、人の心をマネージする、組織をマネージするということを担った経験のある人がいませんでした。
当時は私もそんなことをやったことはなくて。岡田氏は数十人の男たちを一定期間預かって、もし駄目ならクビにするし、自分もクビにされるかもしれないという世界で生きてきた人です。
でも、クラブ運営会社のマネージメントというのは、駄目だったらクビを切れるわけではなくて、その人をどう生かしていくのかということをやっていかなければならない。
そういう意味で、彼も僕もマネージメントをやったことがなかったので、そういった人材がうちの会社に必要だろうと。
うちの場合、他クラブでは“フロント” と呼ばれるところを、“バック”と言っています。
“フロント”は文字通りサッカーの現場、つまり選手やコーチのことを指し、“バック”は裏方や支える側、つまり運営寄りのことを言っています。当時は、バックスタッフ、バックオフィスをマネージする人を探しておりました。
――FC今治は岡田氏の取り組みの一つとして子供の野外活動などもやられていますよね。
矢野:おもしろいですよ。今治の自然をまるごと活かして、“しまなみ野外学校”という事業を運営しています。
1日の山歩きプログラムもあれば、8泊9日の冒険キャンプもあります。対象は子供だけでなく、企業様向けのチームビルディング研修も提供しています。
――そうした取り組みもいろいろな人の受け皿になりそうですね。では最後に、社長として思うことや今後についてお願いします。
矢野:もうすでにいろいろなものが走り出しているので、それを一つ一つ実現していくことですね。
実現していくためには、今集まってきてくれているスタッフが、色々な大変なことも起こりますが、みんなでその当初の想いをしっかり実現する、みんなが活き活きと働けるように刻々と変化する状況に対応していくことが一番大事なのかなと思います。
『社員にはじまり、より多くの人たちに、夢と勇気と希望、そして、笑顔と感動をもたらし続けます』を実現して参ります。ご縁に感謝いたします。
――ありがとうございました!
(FC今治の“野望”に迫る取材はまだまだ続く。続きは近日公開予定!)
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