われわれの生活と、サッカーとの“接点”はなんだろうか。
真っ先に思い浮かぶのは、スタジアムであろう。試合だけではなく、観客の歓声や現地で食べる食事、試合後のファンサービスなどもこれに含まれる。
テレビやネット視聴が中心の人ならば、サッカーは映像の中だけの存在だ。クラブの公式サイトやアプリなどから情報を探してくることもあるが、スタジアムの空気や試合後の人混みといった部分は切り離されている。
これらの接し方はどちらが良い悪いの問題ではなく、どういった点を重要視するかの問題だ。日常では味わうことのできない特別な体験を求めているという点では、どちらの接し方にも言える共通点だろう。
サッカーのファンは多い。それぞれのファンが独自の価値観を持っており、チームに求めているものも異なる。特別な体験といっても、すべてのファンが求めているものを提供することはなかなか難しい。
そこで大きな意味を持つのが「ファントークン」だ。
ファン・トークンについては第1回目のQolyでご紹介したが、ここで改めておさらいしておこう。
ファントークンとは、キャッシュレス決済などに使われているデジタル資産の一種である。
ただしキャッシュレス決済のように、物を買ったり売ったりする機能は無い。代わりにチームごとに提案される投票に参加したり、限定グッズやチケットを獲得したり出来る。
なおファントークンは、仮想通貨に使われているブロックチェーンという技術を使用している。
既にいくつかのクラブでは変化が表れ始めている。
昨年12月に世界初となる投票を行ったユヴェントスは、第2回目の投票で「アプリの追加機能」に関して意見を募った。