スケールを超えて進化中の川崎は文字通り圧倒的な強さで2020年のJ1を制し、綿密な守備組織が代名詞のフィッカデンティを招聘した名古屋もリーグNo.1の守備力(昨季の失点数28はリーグトップだった)を手に入れて、上位争いに絡んでいる。

フィッカデンティ監督

これらの成功例を踏まえると、C大阪のフロントが下した今回の決断について、「タイトル獲得を目指して課題の解決に取り組む」という見方ができるだろう。

昨季の失点数37はリーグ3位タイの好成績だが、得点数46は9位タイとやや物足りなさを残したのも事実。 

かつて攻撃的なスタイルを構築したクルピに手腕を発揮してもらい、守備の土台はそのままに得点数を伸ばせれば、おのずとチームのバランスが更に高まり、結果もついてくるという算段だ。

つまり、上記3クラブの逆パターンを目論んでいるのである。