レンヌでの成長

2013年にレンヌの下部組織に加入した彼は、そこで迅速な成長を見せる。そして2018年には最初のプロ契約を結び、クラブの歴史上最年少のプロ選手になった。

デビューは2019年4月6日の試合で、そのときは16歳と4ヶ月+27日。これはキリアン・エムバペを上回る記録で、5大リーグでは「最も早くプロデビューした2002年生まれの選手」になった。

しかも彼はすぐにレギュラーの座を獲得し、2019年8月にはリーグアンの月間MVPにも選出。それもこの賞の歴史上最年少記録であった。

そして、17歳の誕生日を迎える直前の2019年11月4日にはようやくカマヴィンガ家族にフランス国籍が付与されることが決まり、ユース代表に招集される権利を獲得。

しかも、なんとその数日後にはU-21代表に選出される。しかも、ブレーズ・マテュイディがA代表を離脱したことによって、U-21のメンバーであったマッテオ・グエンドゥージが代役として引き抜かれた…という出来事があったため。帰化から僅か1週間という「持っている」タイミングだった。

さらに2020年にはディディエ・デシャン監督率いるフル代表にも招集され、10月のウクライナ戦では初ゴールも奪うことに成功。

【動画】ウクライナとの親善試合、オーバーヘッドで先制ゴールを決めるカマヴィンガ

東京オリンピックこそクラブの事情によって出場することはできなかったが、次のパリオリンピックでは間違いなく主力としてチームの中心となるだろう。

スタイル

少年時代はストライカーとディフェンダーをやり、そして中盤へと移ってきたというカマヴィンガ。そのスタイルは「ルカ・モドリッチとトニ・クロースのハイブリッド」である。

決してアンカーで守備的な役割を任せられるようなタイプではないものの、守備から攻撃への繋がりを作れる選手だ。

機敏さを生かしてボールを奪えば、そこから攻撃に移行するための様々なアイデアを見せてくる。

モドリッチのように対面する相手をテクニックで外すこともでき、ドリブルで持ち上がることもでき、サイドに流れてチャンスメイクも可能。そしてクロースのように鋭いパスを前線に供給することもでき、極めて早い判断でリズムよくボールを動かしてくる。

カゼミロにはなれないが、クロースとモドリッチのスタイルを足したような選手であり、セントラルMFとしては非常に万能性の高い存在だ。左利きだが右足でのプレーも多く、狭いスペースでも自分のプレーができる。

今季のレンヌでは移籍の可能性が高かったカマヴィンガをスタメンから外していたのだが、彼がボランチに入るだけでチームのリズムが全く違うほどの影響力を持っていた。

レアル・マドリーでも初めての試合でゴールを決め、その期待感に答えるだけのプレーをしたカマヴィンガ。はたしてスペインでどのような選手になっていくのだろうか。

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