――J3昇格をマストとしているFC大阪としてはもちろん”上手く行かなかったシーズン”だと思いますが、その中で今年に繋がるものは?

一つは、守備のところで『このぐらいやれば、これぐらいに抑えられる』という感覚です。僕も含めてのチーム全員、選手も持っていると思います。

チームのマネージメントという点で考えれば、試合に出られていなかった選手がいきなり活躍したり、連戦の時に入れ替わって活躍できること。そこはうまくいったと思います。

ですので、その選手たちが残って去年起きたことを今年のチームにもう一回伝えていく。そのような役割が生まれると考えれば、すごくいい状態になるかなと思います。

――FC大阪といえば『夏に調子が落ちる』現象がよく知られていますね。その原因は?

うちのスタイル(※FC大阪はかなりインテンシティが高いプレーが特徴)もそこに直結してくるのかなと思います。

ただ今年に関しては、その点も自分たちでチーム分析をしていて、夏場にも勝点を伸ばせるようなスタイルを考えています。そのためのトレーニングもやっているので、そこも含めて楽しみだなと思っています。

――『夏に落ちる』という傾向を意識しすぎているのでは?という話も聞きました。

選手はそこまでは…さらに今年は半分くらいチームが入れ替わります。やはり、プレースタイルのために必然的に体力がどんどん減っていくというのがあると思いますので、それも含めて本当に今年はとても楽しみです。

――今季は18名もの獲得がありました。補強のコンセプトは?

新たに増えているなと思うのは、関東の大学を卒業したばかりの選手ですね。『ボールをしっかり握れる選手』が増えている部分があります。また、うちの特性を考えて、得点に直結するプレーができる選手が多いかなと思います。

――得点を取るという点では、鈴鹿からFWエフライン・リンタロウ選手が来ましたね。どんな存在ですか?

そうですね…カゴさん(※インタビュアー)はどう思いますか?

――『JFLを知っている』という点がとても大きいストライカーだと思います。

そうですね。先程話に出た夏場のこともありますし、やはりシーズンを通して得点を重ねていくと考えれば、ストライカーの存在はとても大きい。そういった観点から見て、リンタロウの獲得に乗り出しました。