Jリーグ同様に春秋制で行われるMLSは先週に2022年シーズンの開幕を迎えた。

今年から新設されたシャーロットFCはホーム開幕戦でLAギャラクシーと対戦。74,479人というMLS史上最多となる観客数を記録した。

そんな試合で実現した感動の再会が話題になっている。試合後、LAギャラクシーの36歳MFサーシャ・クリェスタンは、20歳のルーキー選手クリス・ヘガードとユニフォームを交換。

2人は2010年にロサンゼルスの病院で対面している。クリェスタンは当時8歳だったヘガード少年に自分のユニフォームをプレゼントしていた。

『The Charlotte Observer』によれば、ヘガードはガンとの闘病を経て、プロになる夢を実現したそう。

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彼は7歳の時にサッカーボールがお腹に当たった後、肝臓に悪性腫瘍があると診断された。化学療法を繰り返し、肝臓移植を受けるという「困難の時期」を経験し、その後、6,7ヵ月ほどを経て完治に至ったという。

クリス・ヘガード(シャーロットFC MF)

「(2010年に対面した)一部を覚えています。

僕はとても幼かったのですが、彼はサイン入りのユニフォームをくれたんです。それを額に入れて、家の壁に飾っていました。

だから、彼と対戦したのはとてもクールなことでしたよ。試合後にちょっと話しました。

彼から格言を貰ったんです。努力を続けること、そして、道中にはたくさんの凹凸があるってね。でも、ポジティブな考えを続け、進んでいくしかないと」

一方、本人と再会する前にホテルで彼の両親と偶然再会していたクリェスタンはこう話している。

サーシャ・クリェスタン(LAギャラクシーMF)

「全てがクレイジーだね。

病院の子供たちを慰問することはあるけれど、その後連絡がないこともあるし、最悪の話を聞くこともある。

(再会した彼の母親が)彼はシャーロットでプレーしていると言ったので、『おぉ、アカデミーですか?』と聞いたんだ。

『いえ、トップチームです』って言われたので、『なんてこった、クレイジーだ』って感じだったよ。

彼は(病を)克服して、自分自身を駆り立てて、大学で素晴らしいキャリアを送り、若くしてプロになった。今日彼のプレーを見るのは楽しかったよ。

人生は時に厳しい。でも、人生は美しいものでもある。

あの時、彼の病室で一緒に過ごした1時間が、彼を笑顔にして、幸せにして、(病気から)気をそらすことができたならね。

僕らはもっとよりよくなれると思う。もっとお互いに親切にすることができるし、いまの世界で起きていることに対してもね。

他人がどんな日々を過ごしているかは分からない。だから、人にもう少しでも優しくすることができれば、この世界をよりよいものにできるはずさ」

12年ぶりに再会したクリェスタンから貰ったユニフォームもコレクションに加えるというヘガード。

彼は「僕は人生でずっとポジティブであり続ける。これは始まりに過ぎないし、これからもやり続けます」とも話していたそう。

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