サッカー界にも大きな影響を与えているロシアのウクライナ侵攻。
チェルシーのオーナーだったロシアの大富豪であるロマン・アブラモヴィッチ氏は英国政府からの制裁を受けて、クラブを手放す見込みだ。
同氏はロシアとウクライナの仲裁を手助けしようとしたと伝えられていたが、ウクライナのゼレンスキー大統領もそれを認めた。
『Ukrayinska Pravda』によれば、ゼレンスキー大統領はアブラモヴィッチ氏が人道的支援に尽力したとしたうえで、ウクライナ軍への資金提供を提案しているロシアの実業家たちがいるとも述べたという。
ウォロディミル・ゼレンスキー(ウクライナ大統領)
「私はこの実業家を知っている。彼はロシア側のグループにいた。
私の知る限り、彼はマリウポリから人々を避難させるための人道的支援を援助した。
彼を含めてマリウポリの全員が尽力したが、うまくいかなかった。人道的護送はシャットダウンされた。
だが、彼や他の実業家たちは『何とか助けたい、何とかしたい』というシグナルを送っていた。その準備ができていると訴える人さえいた。
戦後のウクライナを復興させる手助けをする準備ができていると。『金を拠出する用意がある、ビジネスをウクライナに移設する準備もある』と。
名前は出したくないが、ロシア市民でもある君たちの軍隊を支援したいという人もいる。
私の態度はシンプルなものだ。それがロシア人の実業家であろうと、どんな人物であろうと、ウクライナ軍を支援する資金を提供する準備がある人に対して、我々は安全の提供、その仕事の保証、ビジネスを発展させる用意ができている。
もし、支援の準備ができているなら、それを公に行う必要はない。家族たちに起きることを恐れるのは理解できる。
国籍は気にしない。大事なのは誰であるかだ」
一部では、アブラモヴィッチらオリガルヒがウクライナ軍への支援を申し出たことをゼレンスキー大統領が認めたとやや突っ込んだ表現でも伝えられているが…。
また、『New York Post』によれば、ゼレンスキー大統領はアメリカのジョー・バイデン大統領に対して、アブラモヴィッチ氏への制裁を控えてくれるように要請したという。アメリカ財務省はアブラモヴィッチ氏への制裁を準備しているが、ゼレンスキー大統領は同氏がロシアとの和平交渉の仲介役になることを期待しているとのこと。