いわきFCの大倉智社長は19日に行われた記者会見で新スタジアムについて以下のように語った。

いわきスポーツクラブ 代表取締役 大倉智氏

「(前略)少し私が妄想するスタジアム像をお話ししたいと思います。

これから協議会、分科会を立ち上げ、1年間かけてスタジアムの存在意義を『まちづくり視点』、『ビジネス視点』の2軸からディスカッションしていきます。私が思う大切なポイントは、主語はいわきFCではなく、地域だということです。いわき市、双葉郡、浜通りを中心とする地域です。

そして、もう一つの大切なポイントは、場所ありきではなくコンセプトが全てということです。場所の議論から入ると、スタジアムの存在意義が後付けになってしまいます。我々の興行は多くても年間25試合です。スタジアムでコンサートやコンベンションが開催され交流人口が増えることは容易に想像つきますが、私は、スタジアムが地域にある様々な課題を解決するものであって欲しいと思っています。子育て、防災、環境、農林水産業、観光、文化・スポーツ、部活問題。再生可能エネルギー、水素、F-REI、アカデミア、UNIVASなどなど、キーワードはたくさんあります。スタジアムが様々な研究の実証実験の場となり、スタジアムが新たな産業を生み出す場になって欲しい。そして、最終的にスタジアムがあることで、子供たちの未来が輝き、人材が育つということです。まさに、スタジアムではなく『ラボ』のようなものです。夢のような話かもしれませんが、皆さんで知恵を絞れば、唯一無二のスタジアムが必ずできると思っています。

本日は、内田市長、小野会頭にもご出席をお願いしました。今後ご両名には、人づくり、まちづくりの視点から、またビジネスの視点から様々なアドバイスを頂きたいと思っています。引き続き、よろしくお願いいたします」

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いわき市の内田広之市長、いわき商工会議所の小野栄重会頭も期待を寄せる、「いわきモデル」の新スタジアム。

地域リーグから階段を一つずつ着実に上がってきたいわきFCのもと、プロジェクトがいよいよ本格的に動き出す。

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