元アルゼンチン代表の(フアン・セバスティアン・)ベロンの有名な言葉があります。

(2009年のクラブワールドカップで)バルセロナとエストゥディアンテスが戦う時に記者が「向こうは“美しいものを見せる”と言っていますけどエストゥディアンテスはどうですか?」と聞きました。

するとベロンは「そんなに美しいものが見に行きたいんだったらミュージアムとかテアトロ(劇場)に行け」と言い放ったんです(笑)。

その考えなんですよ。考え方が全然違うんです。

ボリビアとかになると高地のサッカーですよね。とにかく自分たちの地の利を生かして、相手にターンが入るボール回し方をして、前半のうちに無酸素運動を何回させて苦しめるか。

あとミドルシュートを打って…今でこそ無回転とか当たり前にみんな蹴りますけど、あの蹴り方を昔から蹴っていた人がいました。あれを高地でやられたら物凄いボールが曲がるんです。

ペルー時代に僕は首都のリマに住んでいました。リマは標高ゼロなんです。でも2試合にほぼ一回は、クスコとか3000メートル以上のとこでやるんです。

だからその時の対応力というのがペルーにはあります。「このピッチだったら、この状況だったらこういう風にサッカーしよう」というのができる子たちなんです。そういう器用さがあります。

今回の本気のペルーで、1試合目(エルサルバドル戦)のような簡単なゲームにならず、ペルーが本当にチャレンジ精神を持ってやってくれて良い試合になってくれたらと思っています。

日本にとっても本当に強化の良いゲームになったらなというのが、僕がこのペルー戦に期待することですね。

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日本代表とペルー代表の一戦は、本日18:55よりパナソニックスタジアム吹田で行われる。

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