実は、女子サッカーには、そういうところに男子とは違った深みがある…。以前いた日テレ・ベレーザにもたくさん代表の選手はいました。
あの頃の一番強かった時の日本というのは、普通のセオリーならスライドして4-4-2で内側を切って外に誘導させるところを、終始縦切りの中(中央)に変えさせて取れ!みたいな、めちゃめちゃ要求がきつかったらしいんです。
それを90分やれとか120分…「これ無理でしょ」みたいなものをやっていたのがやっぱり日本なんですよ。
僕の中でやっぱり日本は女子バレーも女子サッカーもちょっと似ていて、「蛇とマングースの戦い」みたいなところを見せられるのが女子サッカーの面白さかなと。
海外のパワーのある選手がバーンというスパイクを打ってくるのを、回転レシーブで全部止めるという。ちょっと常軌を逸している方法というか、めちゃくちゃ練習してそれで勝っていくという。そこにみんなが共感して応援したわけじゃないですか。
だから、普通のチームではやらないところを突き詰めていった結果、日本の選手たちがオランダやアメリカを倒すみたいなのは、バレーも面白いですし、女子サッカーも絶対に面白いはずなんです。
そこを追求して、世界が「日本ってすごいよね」「だから真似したくてもできないんだよね」というのを、日本のサッカーにどうしても、特に女子サッカーにはもっと期待しちゃう。女子サッカーの指導を最初1年だけと思ったけど、面白いカテゴリーだなと感じたのはそういうところでもあります。