世界的スポーツブランドであるNikeの広告塔として起用されてきたポルトガル代表クリスティアーノ・ロナウド。
2016年開催のEUROに合わせて公開されたロナウドと少年の体が入れ替わるというNikeのCMを手掛けたのは、日本人の鎌田慎也氏だった。
慶應大学ソッカー部の同氏は、世界的広告代理店であるWieden Kennedyのアメリカ本社でNikeのブランディングなどを担当した後に独立。現在は千葉ロッテマリーンズのブランディングを含めて精力的に活動している。
その鎌田氏がPIVOTのYouTubeチャンネルに登場し、ロナウドのCM秘話などについて語った。
ロナウドのCMはオンラインも含めると2016年に世界で最も視聴された広告だったという。
鎌田氏はその撮影秘話についてこう明かしていた。
「6分という長尺のCMだったので、長い(苦笑)主人公がクリスティアーノ・ロナウドで。
撮影するのに5日必要だと打診したんですよね、そうしたら、クリスティアーノ・ロナウドは1カ月に2回しか撮影できないと言われて。
そうすると2か月は向こうにいないといけないなとなって。2か月いて、マドリードに。
(映像を合成するために)グリーンバックのサッカースタジアムを作ったんですけど。なかなかそんな面積ないじゃないですか、場所が。だから、確かスペインの国鉄の倉庫を借りて、そこにグリーンバックのサッカースタジアムを作って。
他にも17選手かな、代表の。EURO2016向けだったので、そこに出場する選手を各国から呼んで、みんなマドリードに集合して。
(当時Nikeと契約していた)ハリー・ケインも来てました、ジョン・ストーンズとか、ラヒーム・スターリングも」
当時ロナウドはレアル・マドリーに所属していたため、マドリッドに撮影用にスタジアムを作り、他国の代表選手たちもそこに呼び寄せたそう。
ロナウド擁するポルトガルはEURO2016で初優勝を遂げており、鎌田氏は「出来過ぎなストーリーになっちゃったんですけど」とも話していた。