GAKU-MCが惹かれるワールドカップの魅力
――昨年はDJダイノジさんとW杯の魅力を発信するトークショーを日比谷音楽祭で実施されました。たびたび現地観戦をされているGAKU-MCさんにとって、ワールドカップの魅力はどのような点にありますか?
先ほどもお話しした通り、日本が出場したW杯のうち、フランス大会と南アフリカ大会以外は現地で観戦しているんですけど、僕は冷静にW杯について考えてみると「“サッカーに特化した世界運動会”なのかな?」と思っているんです。
ロシアW杯(2018年)の時に、ベルギーに逆転負けをした悔しい翌日に現地のサウナに入っていると、たまたまやってきたロシアの方が「日本の試合はめちゃくちゃ良かった!」と声をかけてきて、日本代表のサッカーを延々と褒めてくれたことがあるんです。
現地に行くと、そのような感じで、自国代表の頑張りを世界各国の皆さんに認めてもらえるような環境があって、そこから新たな交流が生まれる。その様子はまるで「運動会で息子が活躍して父親が褒められるような感じだな」と……。
前回のカタール大会は街が本当に小さかったこともあり、各国のサポーターが同じエリアに飲みに出かけるんですけど、僕らがドイツ戦の勝利後に飲み屋街に出向くと、街中のサポーターが僕らを褒めてくれるんです。
まだ最終予選を勝ち抜かなければなりませんが、2年後の北中米W杯でもゴール裏に出向いて、みんなと一緒に戦っていきたいですし、各国のサポーターとの交流や新たな発見があればいいと思っています。今から楽しみです。
――U-23代表はパリ五輪を目前に控え、W杯出場を懸けたアジア最終予選の組み合わせも決まりました。GAKU-MCさんが注目している選手はいらっしゃいますか?
そうですね。もちろん皆さんを応援していますが、あえて名前を挙げるのなら、藤田譲瑠チマ選手(シント=トロイデンVV)です。「俺がやってやる!」という強い気持ちが画面越しにも感じられるので見ていて応援したくなりますし、彼のような若手選手がいたら「きっと日本サッカー界の未来も明るいんじゃないか?」と思えるくらいに可能性を感じているんです。
藤田選手がプレーするボランチは、遠藤航選手をはじめとする素晴らしい選手の揃うポジションですけど、パリ五輪が終わったら、おそらくフル代表の招集候補にも挙がってくると思いますし、活躍を楽しみにしています。
――日本サッカー界の未来に期待することを聞かせてください。
藤田選手以外にも、20代前半の若さで堂々としたプレーをする選手がたくさんいますから、おそらく近い将来にバロンドールを獲得する日本人選手が出てくると思いますし、そうなると日本のW杯優勝も現実的なものになってくるでしょう。
フランスW杯(1998年)の後、中田英寿さんがセリエA のペルージャ(イタリア)に行った時も驚愕しましたけど、今は遠藤航選手がリバプールのレギュラーとして活躍していて、当時とは比べものにならないくらい日本のサッカーもレベルが上がったように感じますから、願わくば「俺が飛行機に乗って現地で応援出来るうちに、優勝を成し遂げてくれたらな……」と思っています。