日本代表は3日、埼玉スタジアム第2グラウンドで2026北中米FIFAワールドカップアジア最終予選の2試合に向けた練習を実施。メディアには冒頭15分間が公開された。今夏にベルギー1部シント=トロイデンからイタリア1部パルマに加入したGK鈴木彩艶はイタリアでの生活について語った。
「イタリア語などの苦労も多い。ただ監督を含めて、チームは自分のスタイルを活かせられるサッカーをしてくれているので、チャンスもつくれていると思います」と慣れない土地で奮闘している。
パルマといえば、世界的ゴールキーパーのジャンルイージ・ブッフォン氏や日本代表のレジェンドである中田英寿氏が在籍していたクラブだ。鈴木は同選手たちについて「世代ではないので、あまり見てきたわけではない」と本音を漏らした。
その一方で「お二人とも誰もが知っているレジェンドですし、すばらしい選手。自分も記憶に残るような選手になりたいです」と偉大なレジェンドたちへ敬意を示した。
2015年に破産によってパルマは一時消滅していたが、同年にセリエD(イタリア4部)からの再スタートを切った。今季は第3節を終えた時点で1勝1分1敗の9位となっている。
鈴木は「この3試合の間に、いままで経験したことのないシュートのスピード感やスタジアムの雰囲気、そして退場など初めてのことが多かった。そのような中でも自分の武器が発揮できていたと思うので、この代表でもつなげたいです」とイタリアでの日々を代表にも還元したい。
イタリアのメディアは辛辣で有名だ。8月31日に行われた第3節ナポリ戦で退場処分を受けた鈴木もその標的となっていたが、22歳のゴールキーパーはそれを「熱さ」と捉えて、ポジティブに受け止めている。
「メディアのことは気にしていないですし、自分は平常心でプレーするだけです。ただ、試合に対する熱量はサポーターも含めて高い。そのような部分でいえばミスをすれば当然叩かれますし、逆にいいプレーをすれば褒められる世界です。サッカーに対する熱がすごいからこそ、自分も強くなれると思っています」
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「ビッグクラブのアウェーでやることが楽しみ」と怖いもの知らずだ。イタリアの熱に揉まれた若き守護神が日本代表を勝利に導く。
(取材・文 浅野凜太郎)