J1リーグも残すところ5試合となりました。

残留争い、優勝争い、そしてACL圏内争いと激化していくそれぞれの闘い。

今回はジュビロ磐田の現状と立ち位置、そして残り5試合について考えみようと思います!

ジュビロ磐田

18位:8勝 8分 16敗(32試合)、勝点32

得点37、失点53、得失点差-16

現在のベストスタメン


夏の移籍期間の動きと補強について

【IN】

• 渡邉りょう(7/29)[C大阪/期限付き]

• ジョルディ・クルークス(7/16)[C大阪/新加入]

• 中島佳太郎(7/10)[栃木/復帰]

• ハッサン・ヒル(7/10)[イフド・ブネイ・サフニン(イスラエル)/新加入]

【OUT】

• 大森晃太郎(8/20)[讃岐/期限付き]

• 鹿沼直生(7/15)[徳島]

• 小川大貴(7/8)[千葉/期限付き]

• 石田雅俊(6/27)[大田ハナシチズン(韓国)]

• 藤原健介(6/17)[北九州/期限付き]

苦しいシーズンとなっているジュビロ磐田。CHの鹿沼直生と藤原健介を失ったことは手痛いですが、ジュビロも残留に向けて戦力にテコ入れを行いました。

セレッソ大阪から渡邊りょうとジョルディ・クルークス、海外からハッサン・ヒルを獲得。特にハッサン・ヒルの対人とカバーエリアの広さは、失点が重なっているジュビロ磐田にとって大きな戦力です。潰し切れる強さも兼ね備えているので、2ndラインを飛ばしてくる縦パスに対しても対応できます。

またチームとしてSBを高い位置に押し出すジュビロ磐田は、SBが空けたスペースのカバーをCBが行う回数が非常に多い。ここのカバーを行えるだけのスピードとアジリティも兼ね備えているので、残留に向けて重要な補強になっています。

さらに渡邊りょうとジョルディ・クルークスも特徴的な選手で、攻撃のバリエーションを増やす補強として理にかなっていると思います。

渡邊りょうはアジリティに加えて、プレスの口火役にもなっています。背後も伺い、ターゲットマンとなれるので、確実にチームに多くのものをもたらしています。

SBの攻撃参加の多いジュビロ磐田なので、ジョルディ・クルークスのキープ力は安全に攻撃の厚みを加えることが可能。そしてそこから放たれる高精度のクロスは渡邊りょうやジャーメイン良、マテウス・ペイショットの決定力を生かすものとなります。

彼らの能力を生かすためのチームとしての制度設計を今一度見直して、安定して試合を進めることができると、残留を掴み取ることはできそうです。とはいえ、ジュビロ磐田ももう後がなく、勝ち続けるほかない状況です。


残りの対戦相手とその予想

34節 セレッソ大阪戦(A)

大阪ダービーで意地の復活を遂げたセレッソ大阪。3421でプレーする彼らは攻守に安定感を手にしています。特に343もしくは523のハイプレスは延期分の29節ガンバ戦、33節のレッズ戦で猛威を振るっています。

また4バックのチームと戦う場合、WBとSTの配置的な優位性を使いながら攻撃を仕掛けることができています。エースのレオ・セアラへのボールの届け方もスムーズになっていて、残留に向けて難しい一戦となることは間違いありません。

では対するジュビロです。彼らは33節のサンフレッチェ広島戦のように、ミラーゲームにする可能性があります。442だとWBに対してどのように対応していくかの問題が発生してしまいます。

セレッソのWBは高い位置を取ることが多く、SBが低い位置でピン留めされる可能性が大いにあります。そうなるとそれに付随してSHが低い位置に押し下げられることになりそうです。こうなると攻撃の開始位置が自然と低くなるので、エネルギーが必要になってきます。

それならばミラーゲームにして前に人を残しつつ、カウンターを3トップで完結させたいところです。現に33節のサンフレッチェ広島戦では、何度か3トップの前残しからカウンターを打ち出してます。その文脈で攻撃を仕掛けていきたいところです。

勝利のためにゴールが必要なだけに、多少のリスクを背負いながら先制逃げ切りを図りたいところです。