熾烈な昇格争いを繰り広げたJ3リーグが24日に今シーズンを終えた。
惜しくもプレーオフ進出を逃したものの、リーグ戦での粘り強い戦いが印象的だったのが「ゴン」の愛称で親しまれる中山雅史監督が率いるアスルクラロ沼津だ。
その沼津に今季から加入し、ベテランとしてチームを支える齋藤学選手に、これまでのキャリアや自身初のJ3で戦った2024年を振り返ってもらった。
「もう一度成長を見せていきたい」
2022年6月に名古屋グランパスを退団した齋藤は、その後に水原三星(韓国)、ニューカッスル・ジェッツ(オーストラリア)を経て、2023年7月にJ2のベガルタ仙台に加入。今季からはJ3のアスルクラロ沼津に在籍し、存在感を示している。
「今年は攻撃的な部分で、もう一度成長を見せていきたい」と意気込みを語った今シーズンは、3月6日に行われたルヴァンカップのJ2ベガルタ仙台戦で初出場。
1点リードを許す場面で登場した齋藤は、後半ロスタイムに濱託巳の逆転ゴールを演出し、前年に所属した“格上”にあたる相手から勝利を掴み取った。
「昨年よりも良いコンディションで試合に臨めている」と言う公式戦でも、今季は途中出場をメインに34試合に出場。
味方のチャンスメイクに徹する場面も多く見られる中、9月21日の琉球戦では華麗なパスワークで相手DF陣を崩したところを蹴り込み、今季初得点を奪うと、途中出場した11月10日のテゲバジャーロ宮崎戦でも得点をマークした。
「出場時間の割には攻撃のチャンスが作れていますが、一方では、FWとしてエゴイスティックに得点に執着していきたい気持ちもある。一番大切なのはチームが勝つことですけど、その中でも個人の数字が求められる難しさと向き合いながらのシーズンを過ごしています」