15日に味の素スタジアムで行われた「アミューズ EL CLÁSICO in TOKYO Presented by VITAS」。
バルセロナとレアル・マドリー、両クラブ出身選手が出場する形では日本で初めて開催された“エル・クラシコ”は、元ヴィッセル神戸MFアンドレス・イニエスタの引退試合としても大きな注目を集めた。
試合は前半31分、両チームに在籍歴のあるハビエル・サビオラのゴールでバルサが先制するも、後半33分にハビエル・バルボアのPKでレアル・マドリーが同点に。
そして迎えた後半アディショナルタイム、イニエスタが左サイドのゴールライン際からふわりとしたクロスを上げると、最終的に相手のオウンゴールというゴールに吸い込まれ、決勝点となった。
45,725人の大観衆が詰めかけた一戦は、劇的結末に沸き、引退セレモニーではJリーグでも数々のスーパープレーを見せた世界的名手との別れを惜しんでいた。
「日本のファンにとって素晴らしいゲームになったと思っています。ゲームの中で起こりえるあらゆるプレーをレジェンド選手たちがしていましたし、試合に満足して帰ってくれたのであれば私も大変うれしいです」
試合後にそう語ったイニエスタ。日本でのプレーについては「日本における自分のサッカー人生は非常に素晴らしいものになりました。プロサッカー選手のキャリアと、家族との時間も含めて、素晴らしい時間を日本で過ごせたこと、そしてここに戻ってこられたことは私自身大変満足しています」と振り返る。
この日はバルサやスペイン代表で長い時間を過ごした盟友チャビ・エルナンデスと中盤で一緒にプレー。欧州だけでなく世界も制した黄金コンビは、昔を懐かしむようにボールでの会話を楽しんでいた。
「久しぶりの再会でした。当然僕も彼も昔のレベルとは違いますが、我々が築いてきたことや我々の繋がりというのは今日プレーをしながらいろいろ思い出すこともありました。素晴らしい時間でした」
最後にこれからのキャリアについて尋ねられると、「サッカーキャリアは終わりましたが、時間は止まりません。私自身、これからもサッカーにかかわり続けることを考えています。指導者ライセンスを取ることも考えていますし、自分のキャリアがどこへ進むかは時間とともに見守りたいと思います」と、指導者の道へ進むことも示唆したイニエスタ。
40歳での“ラストダンス”を経て、今後どのような選択をしていくのか注目される。