2006年7月22日、エミレーツ・スタジアムでデニス・ベルカンプのテスティモニアルマッチが行われた。

この試合はベルカンプの功績を讃える一戦であり、ベルカンプにとって現役最後の試合。また、エミレーツ・スタジアムのこけら落としの試合でもあり、ベルカンプが在籍したアヤックスとアーセナルに縁のある選手たちが出場した。

参加メンバーは当時の現役選手の他に、フランク・ライカールトやフランク・デ・ブール、ヤープ・スタム、エドガー・ダーヴィッツ、デイヴィッド・シーマン、パトリック・ヴィエラ、イアン・ライトといった錚々たる顔ぶれである。

そして、後半途中からはサッカー史に刻まれる2人のレジェンドが登場した。

そう、マルコ・ファン・バステンとヨハン・クライフである。名選手の引退試合とはいえ、これほどまでのメンバーが駆け付けるのは稀である。

余談だが、この試合でファン・バステンが見せたボレーシュートは現役時代さながらのものだった。

結局ベルカンプはこの試合でゴールをあげられなかったものの、その“らしさ”を発揮しアーセナルファンに別れを告げた。

エミレーツ・スタジアムの1stゲームが自身の引退試合になったこと、そして記念すべきゲームにレジェンドたちが集結したこと。ベルカンプという選手の人気や人格が窺い知れるキャリアの幕切れであった。

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