第ニ回~ リーガ・エスパニョーラ編(1)

当初は、前回に続き東欧の2選手に注目したテキストを書き上げたのだが、自分の中では“かなり有名"な選手と認識していたら、まさかまさか

「その呪文、ラーメン二郎のトッピング方法ですか?」

と言われたので、第二回に予定していた原稿を次回へ回し、今回は“絶対間違いない"選手から入ることとする。

名前
パブロ・ピアッティ
Pablo Daniel Piatti
国籍 アルゼンチン
生年月日
1989/3/31
身長/体重 163cm/62kg
所属 アルメリア所属

リーガで3強といえばレアル・マドリード、バルセロナ、バレンシアだが、最も組織的な3チームといえば、自分はヘタフェ、バジャドリッド、そしてアルメリアを挙げたい。いずれの チームもコンパクトできっちりとゾーンプレスでボールを奪い、そこからのショートパスを使ったカウンターで勝負をかけるチームである。

こうしたチームには、10人の組織人と1人の自由人がいる。ヘタフェにおいては、昨年まで在籍したイケチュク・ウチェのようなスピードスターがそれであり、アルメリアにおいては パブロ・ピアッティがその人である。

元々アルメリアは2部リーグを主戦場としてきたチームで、2006-2007シーズンにウナイ・エメリ監督の元、はじめての1部リーグ昇格を勝ち取り、翌シーズンは8位と組織力を武器に 大健闘を見せた。2008年夏、リーガ・エスパニョーラでより上位を狙うべく、チーム史上最高の移籍金となる700万ユーロでピアッティを獲得、1年目からチームの30試合以上に出場し“攻 撃の核"となった。

2007年のU-20ワールドカップの優勝メンバーであるピアッティは、ディ・マリア、アグエロと同チームでプレー経験を持つ(地味にU-20ワールドカップではレギュラー)。小柄であ るが勢いを感じるプレーが多くドリブル一辺倒と思わせながらも、遠い距離からでもボールが伸びていく様なミドルシュートや、ポジショニングセンスを感じさせるヘディングなど得点感 覚も感じさせてくれる。そんなプレースタイルは母国では「メッシ+アグエロ」と最大限の形容をもって賛美されている。エストゥディアンテス時代から可愛い容姿とあいまって“妖精"と も呼ばれており、女性へのアピールも問題がないこの選手。2010W杯予選で危機に立つアルゼンチンを救う日も近い?

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