Nantes
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Tours
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点取り屋アブラハム・ギエ・ギエの爆発で上位をキープするトゥールと、開幕時の不調から立ち直り6位まで順位を上げてきたナントとの試合は、お互いに少ない決定機を生かせずにスコアレスドローで終了した。
ホームで戦ったナントは、立ち上がりこそいい攻撃を見せたものの、徐々に相手によって大雑把な展開に持ち込まれてしまいペースを乱してしまうことに。志向した攻撃は、素早いパス回しとジョルジェヴィッチのポストプレーを使い、中盤の選手が積極的に裏に飛び出す形。序盤は何度かチャンスを作ったものの、15分も過ぎるとなかなかチャンスを作れなくなった。仕掛けられた激しいコンタクトプレーによって中盤でボールを動かせなくなり、さらに長いボールで一気に押し下げられてしまう。そのため攻撃はジョルジェヴィッチへのロングボール一辺倒になってしまい、チームの強みである中盤の技術の高さを全く生かせなくなった。
だがハーフタイムを挟んでナントはその修正に成功。「相手が縦パスを入れてくることは分かっているのだから、前からコースを限定しそれを狙ってインターセプトする」「簡単にロングボールを送って勝率が低い空中戦に頼らない」「ジョルジェヴィッチはポストしようと下がらず、前に残ってスルーパスを引き出し速い攻撃を可能にする」という3点の約束事を徹底。前半のように相手のFWにボールを収めさせないことで、チーム全体が下がりすぎず、攻撃もより速く、より人数がかかるようになった。また54分にはイ・ヨンジェを投入して彼にロングボールを入れるというオプションも追加した。
しかし結局決定的な場面はそれほど作ることは出来ず、75分を過ぎると運動量の減少からオープンな展開となり戦術的な優位性を失った。スコアが動かなかったため交代枠も使い切らず、不完全燃焼での勝ち点1であった。
同じくトゥール側としても、動くに動けないまま引き分けで納得せざるを得ないという煮え切らない試合となった。もちろん前半にナントの攻めを抑えた動きは的確であった。キャルディやキャの運動量とボール奪取力を生かし、サイドバックと連携してハーフウェー付近で激しいプレスをかけ、攻撃に移ればすぐに前線に送り、相手の押し上げを許さなかった。
しかし後半は終盤にオープンな展開になるまでほぼ完全に押さえ込まれ、しかし失点もしなかったため大きな変化も付けられず、決定的なチャンスも作れないまま試合終了の時を迎えることとなった。