【ロンドン五輪】 ニュース|TV放送スケジュール|試合日程(男子)|試合日程(女子)
Spain
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0
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0-1
0-0 |
1
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Japan
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得点者
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34' |
大津 |
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昨日カナダに勝利した女子代表に続いて、男子も初戦を勝利で飾ることに成功した。しかもGL最強の相手と言えるスペインに対しての勝利で、決勝トーナメント進出に向けても大きな勝ち点3となった。
もちろん要因にはスペインの出来の悪さもあった。おそらくこのクラスのチームは決勝トーナメントでコンディションが上がるように調整しており、試合への入り方は緩かった。
また戦術的にはバルセロナの上澄みの綺麗なところだけを掬って作ったようなサッカーで、崩しの一番大事な部分が抜けていた。ワントップの動きが少なく、中盤に下がってもウイングが中央を使わず、スペースを空けて使うという連動がほとんどないため、相手の最終ラインを攪乱する形がない。そうなると決め手になるのはサイドを飛び出す、あるいは突破することだったが、この場合でも中に3、4人が縦のギャップを作りながら飛び込んでくることもなく、そもそもシュートに持ち込むシステムが機能していなかった。
さらにプレッシャーをかけられるとすぐにやり直そうとして周りを見ずにバックパスをしたり、後方を向いてトラップをしようとするため、尚更ボールを失っていた。バルセロナは確かにバックパスを有効に使うチームなのだが、これに関しても上辺だけ真似したようなものだった。
とはいえ、それを勝利に結びつけたのは日本の戦略と頑張りである。前線から激しいプレッシャーをかけてボールロストを誘い、最終ラインの押し上げを抑制。前半中盤からは徐々に運動量を落としつつ、永井のスピードを生かしたカウンターでチャンスを生み出していった。
そして34分に先制点を奪取することに成功する。徳永を基点とした反撃から東のシュートでコーナーキックを獲得。扇原のクロスに対して、モントージャの前に入り込んだ大津が合わせてゴールに決めた。
しかも41分にはイニゴ・マルティネスの軽率なトラップを掻っ攫った永井が倒されると、主審がこのプレーに対してレッドカードを提示。これにより日本は数的優位を手にし、さらなる追い風となった。
後半はかなり押し込まれる場面が増加したものの、逆にカウンターの機会も増加した。デ・ヘアの好セーブやシュートミスにより得点には繋がらなかったものの、決定的チャンスを数多く作り出し、数点入っていてもおかしくはない展開であった。終盤にはパワープレーで押し下げられたが、最終ラインが最後まで耐え抜き、リードを守り切った。
大津、酒井宏の2名が負傷してしまったこと、そして酒井高徳があまり試合には入れなかったことは不安材料であるし、決定力を欠いたことはもちろん反省材料であるが、この相手に勝利できたことは非常に大きな自信に繋がるだろう。GLを首位で抜けられれば、決勝トーナメントで組み合わせに恵まれる可能性は高い。