先月29日、スコットランドのグラスゴーで警察のヘリコプターがパブに墜落する事故が起きた。

 

多数の死傷者を出したこの事故には150人以上の消防士たちが救助活動に参加したというが、そのなかには現役フットボーラーもいたようだ。『BBC』や『Guardian』などが伝えている。

スコットランド3部のストランラーFCでキャプテンとしてプレーするDFフランク・マッキーオン(27)は事故現場となった「Clutha Vaults pub」で消防士として夜通し救助活動に参加し、 その後はフットボーラーとして試合を戦ったという。朝8時まで救助活動を続けていたというマッキーオンだが、同日に行われたスコティッシュ・カップ4回戦クライド戦にフル出場している。

マッキーオンはこのように話したという。

「試合に向けた準備がちょっと違ったものだったのは確かさ。昨晩は少し精神的ショックがあったし、寝たのは1時間だけだった」
「ひどいものだったけれど、試合を除外するということは考えなかった。本当に疲れていたが、プレーしたかったんだ。 ああいうことの後のフットボールは(苦痛などを)緩和してくれる。試合にだけ集中しようとした」
「今は問題ないよ。慌ただしかった昨夜、そして1時間だけの睡眠は自分らしくないことだよ。僕が寝るのが好きだからね。 試合までわずかな時間しかなかったけど、プレーできて嬉しかった。ありがたいことに試合中ずっとアドレナリンなんかも出ていた。 プレーしないという可能性はなかった。仲間の手助けをしたかったのは間違いないし、ベスト16に進みたかったんだ」
「(消防士としての)キャリアでひどい事故を多く目にしてきたが、今回は最悪のうちのひとつだ。 事故に巻き込まれた人達の家族のことを想っている。クルーたち(救助隊員)は現場で素晴らしい仕事をした」

この事故を悼むためカップ戦全試合で1分間の黙祷が捧げられたそう。 グラスゴーからさほど遠くないカンバーノールドで行われたストランラー対クライド戦は1-1の引き分けで終わり、今後はストランラーのホームでリプレイが行われる予定だという。

また、今回の痛ましい事故について、ストランラーは以下の声明を出したそう。

「亡くなった方のご家族と友人にご同情いたします。また、怪我をされた方々のことも想っています。 私たちは事故の際のフランクの救助活動と(夜通し?)にも関わらず昨日プレーまでしたという事実を非常に誇りに思っています。これは全ての選手たちがパートタイムだということを示したことにもなります。フランクはいつも夜勤をこなしてからやってきて翌日にプレーしています。スコットランドでパートタイムでプレーしている選手たちの責務を示しています」

マッキーオン選手のTwitterはこちら。@FrankoBaresi86


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