チャンピオンズリーグを勝った時、会長はこれまでで最も喜んでいたね。誰もがプレッシャーを感じていたが、会長はそれ以上だったんだろう。
彼は常に私を信頼してくれた。シーズンの終わりにはドレッシングルームに入ってきて、選手たちを鼓舞し、信頼し、士気を高めた。それがチームの助けになった。
会長はナンバーワンのマドリーファンであると思う。生まれつき心にレアル・マドリーを持っている会長がいるのは、そうでない場合と比べて大きな違いがあるよ。
クリスティアーノ・ロナウドを評するのはシンプルでいい。1試合1ゴールだ。もしクリスティアーノをプレーさせれば、1-0から試合が始まっているようなものだ。
彼の献身性、プロフェッショナリズム、そしてリーダーシップは私を本当に驚かせた。彼は単に需要な点を取るだけの選手ではない。また、彼はベンゼマ、ベイルとの連携を基本として動いている。彼らはファンタスティックなシーズンを過ごした。
イングランドから来る選手は問題を持っている者もいる。しかし、ベイルは違った。彼はスタートは良くなかったが、それはプレシーズンにいなかったからだ。その後はよくやった。よく働き、決勝戦でもゴールを決めた。
もしベイルがプレシーズンを全て経験していたらどうなっていたんだろうね? 私には分からないよ。バルセロナ戦のゴールはまるでモーターバイクに乗っているようだったよ。彼のフィジカルとクオリティは桁違いだ。誰にも真似できないチャレンジをしてくる。
セルヒオ・ラモスは、クリスマス以降はタイトル獲得に欠かせないもう一人の選手だったね。彼はマルディーニが持っていたもの全てを備えている。パーソナリティ、技術、ピッチ内外でのリーダーシップ。私はこれまで誰もマルディーニと比べたことはなかった。今はセルヒオが世界最高のディフェンダーだろう。
マドリーファンは私に多くの愛情を注いでくれる。マドリーは非常に快適だ。私は映画が好きで、よく見に行くんだ。そして歌うことも好きだね。私はホセ・アンヘル(GM)に『もしチャンピオンズリーグで勝ったら私はスタジアムで歌うよ』と話していたんだ。
また、デシマの歌は壮観だった。私は11回目の欧州カップを勝たなきゃいけない。もう一度それを歌いたいからね」