最近、アーセナルやチェルシーへの移籍が噂される選手の中に、あまり馴染みのないフランス人選手の名を見る機会がある。

その選手は1995年生まれの19歳。現在PSGに所属しているフランス人MFアドリアン・ラビオという選手について今日はちょっとご紹介してみよう。

アドリアン・ラビオは1995年4月5日生まれの19歳。2012年にPSGのアカデミーから飛び級でトップチームへと昇格した大器で、次世代のフランスを背負って立つと期待される逸材だ。

スペルは"Adrien Rabiot"だが、日本では元フランス代表FWトレゼゲ(Trézéguet)同様、最後の"t"は発音しないことが多く、「ラビオ」と呼ばれるのが通例である。

そんなラビオの本職はセントラルハーフ。188cmと上背がありオールラウンダータイプの選手である。ドリブルやリズムを生むパスだけではなく、自分で持ち上がってからのシュートも兼ね備える。PSGでのデビューゲームは2012-13シーズンの第3節ボルドー戦で、弱冠17歳にしてプロデビューを飾っている。彼に惚れ込んだのが、当時の指揮官カルロ・アンチェロッティである。

PSGというチームには周知の通り、高額な移籍金で獲得したスター選手が数多くいる。そんな中でもラビオはチーム、そして監督から抜群の信頼感を得ており、昨シーズン、リーグ・アンで25試合に出場した記録を持つ。

ラビオには、19歳という年齢以上の落ち着きがある。Qolyのフランス担当編集部Kも「突出した武器はないが、とにかく平常心でやる」と太鼓判を押す。長身であるためかボールを扱う姿は優雅で、元フランス代表エマニュエル・プティとも通ずるものがあるかもしれない(ともに左利き)。

ラビオの年俸は現在、 31万ユーロ(およそ4300万円)だと言われている。その将来性に目をつけているのがアーセナルとチェルシーであると伝えられており、この夏、主に英国紙でこの若きフランス人選手の名前を目にしたというわけだ。ちなみに、ラビオとPSGの契約は2015年6月まで残っており、『transfermarkt』の市場価格は396万ポンド(6億7000万円)である。

先週末、第2節を終了したリーグ・アン。今シーズン、ラビオの出場機会は未だない。

はたして、この若き才能は今季どのチームでプレーするのだろうか。ズラタン・イブラヒモヴィッチやエディンソン・カバー二、ダヴィド・ルイスといった大物選手ばかりに注目が集まるPSGだが、この未完の大器にも是非今後注目してみてほしい。

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