2月にお伝えした通りエジプトの国内リーグは、試合中におきた暴動により無期限の停止状態となった。リーグはその後再開され、10か月かかった長いリーグ戦もようやく終わりを見せようとしている。
アフリカではこうしたケースは珍しいことではない。「混沌」と「混乱」が場を支配してしまうことがあるのだ。今回は、「アフリカではよくあること」を幾つか紹介しよう。
リーグ中断
エジプトでは暴動のためにリーグが中断された。同国では過去にも政情不安からリーグ開催が見送られたこともある。暴動だけでなく、ガボン・リーグではお金がないから中止!というシーズンも・・・。
秋春制のリーグがいつのまにか春秋制になっていた
何を言っているのかわからないが、ありのまま起こったことを話そう。アフリカのリーグはもともとは秋に始まり(9~11月頃が多い)、翌年の春(4~6月が多い)に終わることが多かった。しかし、開幕が遅れたり、予定通りに終わらなかったりで気が付いたら毎年開幕がずれていき、開幕は1月や2月・・・何てことは珍しくない。しかし、そこはアフリカ!急ピッチでそのシーズンをこなし、翌年は秋春制に戻る・・何てことも。
年齢が違う
2013年にモロッコで開催されたU-17アフリカ選手権では、9人の選手がMRIによる年齢測定で"オーバーエイジ"により大会から通報された。アフリカでは、年齢詐称は大きな問題となっている。
『BBC』の取材に対して、元ナイジェリア代表FWジョナサン・アクポボリエは「スペインを見てください。シャビ、イニエスタらの動向をユースの時から追うことができます。しかし、アフリカのU-17の選手達を見てみると1つ、あるいはもっと年齢が上なのです。ですから、彼らは2年後にはそれ以上の力を発揮できず引退してしまう。これは、大きな問題です。」と語っている。一説には35%ものアフリカのユース代表選手が年齢詐称なのではないか?という話も。
黒魔術信仰
かつてから言われていることであるが、アフリカでは未だに呪術、黒魔術が信じられている。アサンテ・コトコでプレーしたチャールズ・テイラーは黒魔術を信じており、自身が怪我をおったのはそのせいだという。
現在では、アフリカの各国政府は黒魔術を禁止しているのだが、ブラジルワールドカップで日本代表と戦ったコートジボワール代表も黒魔術師がチームに帯同するかどうかで話題になったほど。未だに信仰は根強い様だ。ひどいケースになると、全く関係ない黒魔術師が私のおかげでチームが勝てたと事後申告でお金を請求してくるのだとか…。
可能性について高く評価されるアフリカサッカー、20世紀の時代から「世界を席巻する」と言われ続けてきた。しかし、当時からはびこる問題もまた未だに解決できていない。