スティーヴン・ジェラード
「昨季の8月半ば、ブレンダン・ロジャーズ監督がメルウッドで僕の元に来たんだ。練習場で対話をした。彼はこう言った。
『君は、我々が2、3人の契約について失敗したということが分かっている。少しギャンブルをした――それはバロテッリだ』
僕は即座に『ああ…』と答えた。僕はバロテッリに会ったことはなかったが、屋内で花火をしたり、ジョゼ・モウリーニョが『彼は扱いにくい』と話しているのを聞いていた。
僕が見る限りでは、正しい雰囲気の中では質の高い選手であると思う。しかし、キャリアの他の部分においては、才能をあまりにも無駄にしている。これは僕の個人的な意見だが。
イタリアの代表選手であったとき、彼が輝いていたことは僕も認めざるを得なかった。その1ヶ月前、ワールドカップでイングランドを相手に成功を収めたときの彼は最高の状態で、全ての動きで非常にマークするのが難しかった。
僕はブレンダン・ロジャーズに対して『ピッチの上での彼は大きく、強力な男になるかもしれない』と話した。危険な兆候を見せる可能性があるという点についても話したので、ブレンダンは僕の疑念についても感じ取っていただろう。
ブレンダンは、バロテッリが他に行くところがなかったことを暗に示唆した。それはバロテッリが主要なクラブで輝く最後のチャンスであるように思った」
ジェラード、自伝でバロテッリとディウフについて語る
Text by 石井彰(編集部)
カズに憧れて全身赤のスーツを買ったことで校内一の人気者になったが、中身が伴わず一発屋で終わったというエピソードを持つ島根県出身のエディター。その影響か赤いチームを好み、ヴァランシエンヌ、レイションエス、ノッティンガム・フォレストなどを応援している。
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