2日目・赤黒と青のパーティー

2日目、いよいよ横浜ゴムのプレスカンファレンスになりました。ブースには100人を超える報道陣が集まり、スチールカメラのフラッシュが途切れません。

その中心にいたのは横浜ゴムの野地彦旬代表取締役社長、そして向かって左側に日本人、右側に外国人でした。

今回の東京モーターショーで横浜ゴムが注目されていた理由は、野地社長の発表で確認されました。2016年から日本最高峰の四輪自動車レース、「スーパーフォーミュラ」に同社のレーシングタイヤ、「ADVAN」が独占供給(ワンメイク)される事になったのです。

≪野地社長(右)と中嶋会長(左)の背後に飾られた横浜ゴムの赤黒に塗られたフォーミュラカー≫

その横には以前等々力での川崎フロンターレ戦にも登場した中嶋悟(スーパーフォーミュラの運営会社、日本レースプロモーションの会長)が登場し、「かつてはレースでいじめた(他のタイヤメーカーの車で横浜ゴムに勝った)」事を振り返りながら、20年ぶりとなる横浜タイヤのフォーミュラレース復帰を歓迎していました。多くの自動車関係ウェブサイトでも、このニュースが大きく取り上げられています。

そして、この日のもう一つの注目が、やはりチェルシーでした。

登場したのはロンドンからやって来たチェルシーFCのマネージングディレクター(MD)、クリスチャン・パースロー(左)。元々はシーズンチケットを持つほどのリヴァプールファンで、このクラブで同じ職務にあった2010年にはアメリカ資本(現在のフェンウェイ・スポーツグループ)への売却を実現させました。チェルシーFCでは2014年10月から職務を続けています。

そのパースローMDが語ったのは、胸スポンサーの前例でした。

2005年から10年間続けたサムスン(三星)グループは、この期間中に半導体事業の成功や「Galaxy」シリーズの投入などで世界有数の電機メーカーに成長しました。横浜ゴムはそれに続く技術力や高い志を持った企業で、一緒に世界へ出るためのパートナーとして認めたというのが、2月に5年間の新契約をチェルシー側からのオファーで実現させた理由と述べました。

現在、ご存知のように今シーズンのチェルシーはプレミアリーグで低迷していますが、チームの復調にも自信を示しています。

横浜ゴムの野地社長は、当初はこのオファーに驚いたものの、世界中に多くのファンがいるチェルシーFCとの協力は日本国内だけでなく海外での効果も期待できると述べました。

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