さて、ここからはこの30年間で印象的だった得点王たちの1部を簡単に紹介しよう。
マーセル・ヴィテチェク(1985年大会、西ドイツ)
西ドイツ代表にピックアップされることはなかったが、ドイツのユース年代において天才の名をほしいままにしたFW。1987年のワールドユースでも得点王に輝いているが、これは史上初の快挙である。
バイエルン・ミュンヘン、ボルシアMG、カイザースラウテルンと言ったクラブでプレーした。後に、得意の左足を生かすために攻撃的MF~DFへコンバートされる。
クラブレベルでの活躍も含め“悪くはない”のだが、その期待に比べると…と言うことで失敗例として語られることも多い。しかし、決して早熟ではなく35歳を越えて現役を続けた選手でもある。
ウィルソン・オルマ(1993年大会、ナイジェリア)
アフリカで1990年前後ユースで活躍した選手というと、早熟と言うイメージがつきまとうがオルマに限ってはあまりにも順調だった。
翌、1994年にランスへ引き抜かれ、そのまま1996年の五輪、1998年のワールドカップと順調にキャリアを積み重ねたからだ。
個人的なイメージでは、ソショー、マルセイユ時代の活躍が懐かしいが、彼もまたポジションを移した選手であり、1998年ワールドカップの頃はボランチ、サイドでプレーするユーティリティーとなっていた。
同代表には、ヌワンコ・カヌ、セレスティン・ババヤロなどがおり、同大会の日本代表には中田英寿、松田直樹らがいた。