10 / MF / アリ・ハースニ

フル代表ではまだあまり実績がないものの、昨年9月のチャイニーズタイペイ戦ではゴールを決める活躍を見せているアタッカーだ。

今大会では背番号10番を付けて中心的な役割を担っており、一時期は苦しんでいたものの1つ大きな壁を乗り越えたといってもいい。

彼の強みは何と言ってもそのドリブルだ。体格的には決して優れていると言うほどではないが、高いテクニックと抜群の切れ味を備え、対面するディフェンダーを翻弄する。

コンディションの良さを見せていることもあって、イラクの左サイドの主役はフマーム・タリクから既に彼へと移っている。

彼を抑えなければイラクの攻撃は加速する。日本代表は彼の突破をなんとしても封じなければならない。

8 / FW / ムハンナド・アブドゥルラヒーム・カラール

2012年のAFC U-19選手権でも、2014年のU-22でも日本の前に立ちはだかり、ともに勝利を奪ってきたエースのムハンナド・アブドゥルラヒーム。

あのユーニス・マフムードの後継者としても期待されている彼は22歳にしてフル代表でもプレーしているが、実はタイプとしては純粋なセンターフォワードではない。

すらっとした長身を備えているが、空中戦でターゲットになるよりも、足下で貰ってドリブルで仕掛ける方が得意だ。サイドでプレーしていた時期もあり、両足を使える器用さも持ち、高いテクニックも備えている。

純粋に得点力が高いというわけでもないが、前を向いて飛び出したり、目の前の相手に仕掛けられる状況になれば、その打開力は高い。

ハイボールが彼に放り込まれてもそれほど大したことはないが、怖がってスペースを空けてしまえばムハンナド・アブドゥルラヒームの思うつぼだ。彼のスピードを生かさないように守りたい。

【次ページ】その3