SCバスティア と CAバスティア と EFバスティア(フランス)

地中海に浮かぶコルシカ島には2つの主要な都市がある。それがアジャクシオとバスティアだ。

前者の方にACアジャクシオとGFCアジャクシオ(電気とガスのクラブということでFC東京みたいだと話題になったあそこだ)があることは有名だが、後者の方はもっとややこしい。

バスティアの有名な方、と言えば青いユニフォームで知られるスポルティング・クリュブ・ドゥ・バスティア、通称SCバスティアである。

1905年にスイス人のドイツ語教師によって設立されたクラブは、1965年にプロに転向し、その後大きな結果を残す。

1972年にはカップ戦で決勝に進出し、カップウィナーズカップに出場。1977年にはディヴィジョン・アン(現リーグアン)で3位となり、UEFAカップでも準優勝という結果を残している。

2010年には3部リーグまで落ちてしまったものの、その後怒濤の勢いで昇格を続けて2年で一部に復帰してみせた。

2014-15シーズンにはリーグカップで決勝に進出する活躍を見せるなど、リーグアンの中堅クラブとしての立場を再び手にしている。

「じゃない方」のCAバスティアは、セルクル・アスレティック・バスティエーの略だ。黒のユニフォームを使っている世界でも珍しいクラブの1つである。

設立は1920年。しかし1950年代にフランスの全国アマチュア選手権に入るための選考で「一島にクラブは1つ」という条件で弾かれてしまった。

その結果アマチュアレベルで長く戦うことになったものの、2012-13シーズンにナショナル・リーグ(3部)で3位となり、リーグ・ドゥに昇格を果たした。

これをきっかけにプロに転向し、スタジアムは同じ街のSCバスティアから間借りして戦ったのだが、1シーズンで3部に逆戻りしてしまっている。

なお、アマチュアにはEFバスティアというクラブもあり、現在はCFA2(5部リーグ)を戦っている。

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