守備データ
最後に4チームの守備面でのデータを見て行こう。
準決勝に残った4チームはいずれも退場者を出していない。イエローカード数も6試合での値と考えれば、1試合あたりは2枚に満たない。リスク管理はされてきたチームと言って良いだろう。
その中で光るのはフランスのタックル勝率74.51%であり、デュエル、空中戦に続いて高い値を示した。またクリア165はドイツの2倍の値を示している(ドイツは後方からクリアせずにつないでいくチームともいえるだろうが)。
ポルトガルはタックルの勝率が60%台前半とかなり苦戦している。守備の組織作りと言う面では盤石とはいいがたい。今大会では、ペペ、リカルド・カルヴァーリョのセンターバック陣でスタートしたが、準決勝ではジョゼ・フォンテ、ブルーノ・アウヴェスがプレーした。選手のコンディションも含めてどのような陣容で来るだろうか?
総括すると…
フランスの方が守備面では上回り、攻撃面でも得点が多い。特にデュエル、空中戦、タックルの数値の充実ぶりは素晴らしく1VS1の場面では大きく強みが出せるだろう。
ボールを持つフランスに対して、ポルトガルは得たボールをいかに中盤で良い攻撃を出していくかがカギだろうか。新星レナト・サンシェズらが奏でる中盤のリズムをフランスのポール・ポグバ、エンゴロ・カンテらセンターハーフ陣がどう対応するかが見ものだ。
両チームともに内容が悪くてもクリスティアーノ・ロナウド、アントワーヌ・グリーズマンという個で何とかしてしまうエースストライカーがいる。最後はそうした個が勝負をわける可能性も少なくないだろう。