では、FIFAやUEFA主催の大会の例も見ていこう。

近年のEUROやワールドカップでは、ピッチ上ではなくメインスタンドに創設されたスペースでトロフィー授与が行われている。

そうした形式の変更もあって、キャプテンがトロフィーを掲げる瞬間には、基本的には選手の表情しか見えないようになっている。これこそが「最高の瞬間」に相応しい絵面だろう。

FIFAやUEFAでは、トロフィー授与の瞬間が一生残る特別なものであるという認識がされているに違いない。だからこそ、選手にスポットライトが当たるように設計しているのだ。

こちらは、2009-10シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ決勝。

インテルが45年ぶりに欧制覇を成し遂げ、ハビエル・サネッティがビッグイヤーを掲げるという感動的なシーンだが、サネッティに優勝カップを手渡した直後のミシェル・プラティニ(当時UEFA会長)にご注目。まるで、逃げるようにして背後へと消えている。

プラティニはUEFAの会長時代、必ずこうしたセレモニーで同様の行動を取っていた。選手として数々のタイトルを獲得してきたからこそ、その瞬間が持つ本当の意味を理解していたに違いない。

優勝セレモニーの主役は、厳しい戦いを制した選手たちである。大会をより素晴らしいものにするためにも、AFCには世界基準の運営を期待したい。

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