先日大きく報じられたジュビロ磐田の補強の噂。ジェイ・ボスロイドを契約満了で放出することになったチームは、来季に向けてウズベキスタン代表のフォジル・ムサエフを獲得するというのだ。
ナサフ・カルシやブニョドコル、ロコモティフ・タシケントなどの強豪チームでプレーした経験を持つムサエフ。
代表でも特にレギュラーというほどの存在ではないが、カタールやイランのクラブにも所属したことがあり、国際経験は豊富だ。
来年1月2日に28歳となる彼の特徴とは?
フォジル・ムサエフ
1989年1月2日生まれ(27歳)
身長:187cm
この数年間で強豪クラブになったナサフ・カルシでの活躍が印象的なフォジル・ムサエフ。ボランチが主戦場であるが豊かな体格を持っており、センターバックでもプレーできる。
ウズベキスタン代表では20capを所持しているが、まだ無得点。一時期使われていたことがあるものの、ちょっと中途半端なところがあるからか便利屋的存在だ。
ボランチではオディル・アーメドフが攻守において絶対的な存在であり、アジズベック・ハイダロフのバランス感覚と展開力はチームに欠かせない。
かと言ってセンターバックには重鎮アンズル・イスマイロフが控えており、そのパートナーとしてはオールラウンダーのトゥフタフジャエフがおり、大型選手なら若いイゴール・クリメツがいる。
ということでなかなかどっちにしても帯に短し襷に長しという感じの立場になっており、国際舞台ではそれほど活躍を見せられていないところもある。
とは言え、その能力はなかなかのものだ。公称187cmという体格を持ちながらも、ウズベキスタンの選手らしくボールキープやショートパスでの展開も得意で、キックの精度も高い。後方からのプレーメイカーとしての能力を持ちつつ、前線に飛び出してゴールを決めることも出来る。
敏捷であるとはいえないが、フィジカルと高さ、それにそこそこのテクニックとパワーシュートを備えているというタイプだ。個人的な評価ではあるが、「オディル・アーメドフから細かさを抜いた下位互換」という印象がある。つまり、どちらかと言えば攻撃寄りの守備選手である。受け身になるとそんなに良さがないタイプだ。
筆者はウズベキスタンやオーストラリアから持ってくるならば「高さのあるストライカーかセンターバックの2択しかない、それ以外は日本人でいくらでも代わりがいる」とは思っているのだが、間違いなくムサエフはアジアレベルでも「いい選手」ではある。
ボランチは特に近年南米人と韓国人以外成功例が少ないため、彼が活躍できるかどうかは今後のJリーグの外国人政策に大きく影響を与えることになるだろう。