Nikeは16日、「ハイパーヴェノム」シリーズのNEWモデル『ハイパーヴェノム 3』を発表した。

Nike Hypervenom 3

Nikeのスパイク4サイロの一つ、「ハイパーヴェノム」。

これまではどちらかというと“アジリティ”にスポットライトが当たっていたスパイクだが、新作の『ハイパーヴェノム 3』は“カットイン”、“ストライク”という2つの動きを重視して製作された。

ゴールを決めるために重要なこの2つの要素から、フライニットの素材変更、新しいプレートを採用など大きな変更を行っている。

「ゴールスコアラーのスパイクです」

Nikeフットボール・フットウエア担当副社長であるマックス・ブラウ氏の言葉も明快だ。ゴールスコアリング重視のデザインは、スパイクのストライクゾーンに最も顕著に表れている。

何層にも重ねられフライニットのアッパーに組み込まれたフォーム材の小片は、速度に応じてその固さが変わる特性を持つ。ゆっくりとした速度でボールに当たった時には、ボールのスピードを抑えソフトタッチとなる一方、速いボールを蹴る時には固くなり、しっかりとした“ストライク”の発射台として機能する。

ストライクゾーンの小片の厚さは2mm。フライニットアッパーのその他の部分は、タッチを高めるために中空構造を構成し、柔軟に仕上げられている。この構造は、2013年に発表された初代「ハイパーヴェノム」の鱗に似せて作成したアッパーに近いデザインだ。

「『ハイパーヴェノム 3』は柔らかく屈曲性の高いアッパーにしたいと思い、そのためにはフライニットが最善であると考えました」とスパイクのデザイナー、ディラン・ヴァン・アッタ氏は語る。

「フライニットは、編み目のレベルを変更してデザインできるので、必要な部分のみ素材を変えて、優れたタッチのできるしなやかで快適な素材を維持しています」

足に合ったフィットを実現するため、『ハイパーヴェノム 3』はシューズ側面の浮き上がった部分にある溝に、足の外側に配したシューレースと連動させて足の締め付けを調節できるよう、ナイキフライワイヤーケーブルを3m使用(※これまでのハイパーヴェノムは1m)。

これにより、プレーヤーがそれぞれの位置のフィットを、はと目ごとに微調整することが可能になり、横方向のカットの動きでも足をさらにぴったりと包み、サポートするフィットが生まれる。

履き口部分は、新しくデザインされた『ハイパーヴェノム 3』仕様のダイナミックフィットカラー。横方向の安定性をさらに高めている。

「足首にある骨には左右の位置の違いが最大10mm程度ありますが、『ハイパーヴェノム 3』はこれを反映させた構造になっています。横方向のカットの動きでは、足首が激しく曲がりますが、このスパイクはその動きを考慮してデザインしています」

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