左利きのプレーメーカー
気になるプレースタイルだが、基本は左利きのプレーメーカーである。左サイド、センターとプレーでき、技術がありパスが出せる。また、ミドルシュート、フリーキックなども持ち合わせている。
ルツェルン時代のカルロス・ベルネヘル監督(当時)は「技術的に優れ、戦術眼もある。プレッシャーがかかっている状況でもタッチが正確で、パスもよい。前線では得点をとることができるし、様々なポジションでプレーできる」と語っている。
また、メルボルン・ヴィクトリーのケヴィン・マスカット監督は「オリヴァーは経験豊富で、質をクラブにもたらしてくれる」と賞賛する。
縁の下の力持ち
現在は年齢があがったこともあり、主に中盤のセンターでプレーしている。かつてはスピードも兼ね備えていたがそうした面を見せる場面は少なく、ミドルシュートは時折見せるもののキャリアを通じても得点は多くない。
オーストラリア代表のJリーグ組はこれまでマーク・ミリガン、マシュー・スピラノヴィッチといった守備の選手は一定の成果をあげているものの、攻撃的な中盤の選手に関してはやや苦戦しておりネイサン・バーンズ、ミッチ・ニコルズらはレギュラーとして活躍できていない。
ボザニッチは一見「左利きのプレーメーカー」というプレースタイルだけ切り取ると日本人でも代用ができそうに思えてしまう。しかし、ボディバランスの良さもあり体格面では身長こそ180cmないものの日本人選手との“違い”も持ち合わせている。また、熱さ、エネルギッシュさも好印象だ。
19日の日本大学との練習試合ではさっそくクロスからアシストを記録。決して派手ではないがチームの屋台骨を支える渋みを見せてくれるのではないか?と期待する。