――サッカーをする上で一番大切にしていたこと
一プレーヤーとして、この厳しい世界で生き残っていくために、自分がどういうプレーヤーであるべきかを一番頭に置きながら、自分のストロングポイントをどんな状況でも出せる選手。
ただ、怪我や移籍でそういう状況が出せない中で、本当にありがたかったのは応援してくれているサポーター、ファン、後押ししてくれる家族がいて。そういう方々のために期待してもらえるような、生き様を見せられる選手というか。
それが例え怪我であれ調子が悪い時であれ、そういう時も逃げずに立ち向かう姿勢であり…それは自分が不器用だからそれしかできなかったっていうのはあるんですけど、そういう正直な姿を見せることで一緒になって戦ってくれる方々がいて。
そこが自分の中ではプレーヤーとして一番自分らしくいる姿なのかなと思ってはいます」
――FC東京にこれだけ長く在籍した理由
「良くも悪くも自分と似てるのかな、と。
もちろん前に所属していた横浜F・マリノスは歴史もあって錚々たる選手がいて素晴らしいチームでしたけど。
自分が小平の練習場に足を踏み入れた時に、良い意味で心地良かったんですね。迎え入れてくれたところと、一生懸命にピッチの上で力を出し尽くす選手、先輩がいて。
自分ならここで力が発揮できる、発揮したいと思って積み重ねてきた結果が、あっという間でしたけれどこの16年、17年だったのかなと思います」
――マッチアップして一番嫌だった選手
「もしかしたらこれからそういう選手がいるかもしれないので、今一番とは言えないですけど(笑)。それは僕も望んでいるところで。自分が試合に出ればそういう選手と対戦できるっていう。
そういうものもありますけど、一緒に切磋琢磨してなおかつ同級生で刺激を受けて、今は違うチームにいますけど、セレッソの茂庭(照幸)は自分の中でも負けたくない相手の一人でしたし、本当に嫌でしたね。
同じチームでしたけど相手として戦ってみて改めて彼の良さだったりポテンシャルの高さを感じたし、同じチームの紅白戦をやっていても彼のずる賢さとクレバーさ、体の強さ。
彼は僕の中ではずっとライバルですし、嫌な相手でしたね」