また、若手の多いチームを下支えするベテランたちも見逃せない。
リベロの永田は、正確なビルドアップで攻撃の起点となっている。その姿はまさに“緑のボヌッチ”と呼ぶにふさわしく、最終ラインからのパス回しを基調とする指揮官の理想に応えている。
更に、ボランチの橋本も印象的な活躍を見せている。
かつてガンバ大阪の黄金期を築いた背番号27の魅力は卓越した戦術眼だ。戦況に応じて最適なプレーを選択するクレバーさは今なお日本トップクラスである。
その武器が最大限発揮されたのが、第18節の名古屋グランパス戦。正確なロングフィードでドウグラス・ヴィエイラのゴールをお膳立てし、逆転劇に大きく貢献したのだった。
そして、出場機会は多くないとはいえ、二川孝広、高木純平、平本一樹といった百戦錬磨のベテランが控えるのは大変頼もしい。
練習に対する取り組み方等ピッチ外での振る舞いから若手が学ぶ点は多いはずだ。勢いのある若手を経験豊富なベテランが支える――。今のヴェルディは組織として理想的な状態にある。