この記事よりも先に配信した「J1チーム別スプリント回数ランキング」が好評を頂いたので、今回もあるデータをまとめてみることにした。
取上げる材料は「1試合平均のチーム別走行距離」。そして、「現在の順位」との関係性だ。
1位:115.804Km:サガン鳥栖(9)
2位:113.695km:ガンバ大阪(7)
3位:113.526km:ベガルタ仙台(12)
4位:113.166km:清水エスパルス(13)
5位:112.493km:北海道コンサドーレ札幌(14)
6位:112.475km:セレッソ大阪(4)
7位:112.387km:柏レイソル(3)
8位:111.669km:FC東京(10)
9位:111.621km:横浜F・マリノス(5)
10位:111.237km:ジュビロ磐田(6)
11位:111.159km:サンフレッチェ広島(16)
12位:111.009km:大宮アルディージャ(17)
13位:110.738km:ヴァンフォーレ甲府(15)
14位:110.517km:アルビレックス新潟(18)
15位:109.990km:浦和レッズ(8)
16位:109.459km:鹿島アントラーズ(1)
17位:108.670km:川崎フロンターレ(2)
18位:108.603km:ヴィッセル神戸(11)
チーム別走行距離ランキング一位は、無尽蔵のスタミナを誇る高橋義希を擁するサガン鳥栖。
続く二位は、スプリント回数では一位に輝いたガンバ大阪。三位は、両ウィングバックのアップダウンが特徴的なベガルタ仙台となった。
そして、最下位は、「走らない」と揶揄されることも多いポドルスキが所属するヴィッセル神戸。
全てがポドルスキの責任というわけではないが、帰陣して守備を固めることが多く、カウンターにもあまり人数をかけないチームの特徴が現われているのだろうか。
では、走行距離と実際の順位との関係性は何かあるのだろうか。
今回も、上記の表(チーム名の右)に現在の順位を記した。さらに、その情報を元に、特徴的なグループを四種類で分けると以下のようになる。
▼走行距離も実際の順位も上位
柏レイソル、セレッソ大阪
▼走行距離も実際の順位も下位
サンフレッチェ広島、大宮アルディージャ、ヴァンフォーレ甲府、アルビレックス新潟、ヴィッセル神戸
▼走行距離は下位だが実際の順位は上位
鹿島アントラーズ、川崎フロンターレ、浦和レッズ
▼走行距離は上位だが実際の順位は下位
ベガルタ仙台、清水エスパルス、北海道コンサドーレ札幌
この結果を見ると、意外にも走行距離で上位のチームが実際の順位表では苦戦しているケースが多いようだ。
走行距離でも実際の順位でも上位に位置するチームとしては、セレッソ大阪(現在4位)と柏レイソル(現在3位)を選出したが、彼らでも走行距離は6位と7位。
決して特筆すべき数字を記録したわけではない。
逆に目立ったのが、「走行距離も実際の順位も下位」というグループ。
サンフレッチェ広島、大宮アルディージャ、ヴァンフォーレ甲府、アルビレックス新潟、ヴィッセル神戸らである。このグループの内のほとんどが残留争いを戦っている状況を見ると、今季のJ1は「走り負けているチームが苦戦しやすい」と言えるのかもしれない。
しかし、その観点でいくと、走行距離は下から数えたほうが早いが、実際には首位を行く鹿島アントラーズや川崎フロンターレの存在は面白い。堀新監督の下で生まれ変わろうとしている浦和レッズも同様だ。
彼らが省エネのサッカーを見せているとは思わないが、「効果的なランニングとスタミナ消費」で勝ち点を獲得していることは事実だろう。
はたして、最終順位はどうなっているだろうか…。
これから気候が涼しくなり、走行距離も伸びやすくなるが、今後の推移に注目したいところだ。