そして優勝予想は……
決勝トーナメント1回戦、1位チームとの対戦で勝ち上がる2位チームは、地元ロシアを抑えるポルトガル、そして……ブラジルを倒すスウェーデンでしょう。ここにカナリア軍団の死角を見ました。さすがに日本はイングランドには通じないか。戌年のイングランドですと最高成績はベスト8が2回、他に2次リーグ進出(ベスト12)が1回あります。
準々決勝はポルトガル対フランス、スウェーデン対イングランド、スペイン対アルゼンチン、ドイツ対ポーランド。勝者予想はフランス、スウェーデン、スペイン、そしてやっぱりドイツ。これで4強は全部欧州勢となりました。スペインにとってこれは初の快挙……おっと、この続きは今後のネタに(笑)。
準決勝はフランス対スウェーデン、スペイン対ドイツ。心情的にはスウェーデンを推したいですが、ここは過去の成績でわずかに上回るフランスではないかと。もう一方は、今度こそドイツでしょう。
そしてかつての領土、サンクトペテルブルクでスウェーデンが3位を決めた後、ルジニキ競技場でワールドカップを掲げるのは、ドイツを破ったフランスではないでしょうか。皇帝ナポレオンのロシア侵攻、ロシアにとっての「祖国戦争」から205年、再びラ・マルセイエーズがモスクワで高らかに歌われる日が来たように思います……ただ、この時は占領と引き換えにフランス帝国の没落が決定的になったとはいえ。
ロシア側が放った大火の中、クレムリンの前を進軍するモスクワでのナポレオンとフランス騎兵。ヴィクトル・マスロフスキー作。
さあ、いよいよ4年に一度のお祭りの始まりです!
ロシアに行ける人はその広大さを体感しながら、そうでない人(残念ながら私もそうでしょう)はテレビやネットで熱気を感じながら。サッカーファンの仲間みんなで、これを楽しみましょう!
До Свидания, Товарищи!
筆者名:駒場野/中西正紀
サッカーデータベースサイト「RSSSF」の日本人メンバー。Jリーグ発足時・パソコン通信時代からのサッカーファン。FIFA.comでは日本国内開催のW杯予選で試合速報を担当中。他に歴史・鉄道・政治などで執筆を続け、「ピッチの外側」にも視野を広げる。思う事は「資料室でもサッカーは楽しめる」。
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