キア・ジューラブシャンは、2000年代に入って大きくピックアップされることになった「選手の権利の第三者保有」システムをメジャーにした人物でもある。
有望な若い選手の保有権を獲得し、価値を上げて移籍させることによって収益を得る。
ジューラブシャンは正式に言えば代理人ではなく、資格も持っていない。しかし、「サッカー選手投資マネージャー」として活動を行っていると言える。
2009年には保有権を持つ選手は70名ほどだったという。移籍や契約に関して選手にアドバイスをする。
公式の交渉に直接関与できないだけであり、やっていることはほぼ「影の代理人」だと言える存在だ。
フィリペ・コウチーニョのエージェントはイヴァン・ラキティッチやエディンソン・カバーニと同じウンゲクリャートである。
しかし、コウチーニョが12歳の頃からアドバイザーとなっているのがこのジューラブシャンだ。
投資家としての視点から最高の取引を行うために暗躍する。代理人ではないからこそ、彼自身のコネクションを使って自由に各クラブで接触が可能とも言える。
そして、今ジューラブシャンが手をかけているのがPSGのブラジル代表DFマルキーニョスであると言われる。
2012年に17歳だった彼を見出したあと、ローマ、そしてフランス・リーグアンへと導いていった。
多くのビッグクラブが狙うという彼は今後、ジューラブシャンの導きのもとでどこへ行くのか。そんな代理人事情にも注目である。