ハンブルガーSV対バイエルン・ミュンヘン、シャルケ04対ウンターハヒンク(2000-01)
ブンデスリーガの2000-01シーズン最終節。バイエルンは首位であったが、2位との勝点差は3。追うシャルケ04は得失点差で上回っており、勝点で並べば優勝だ。
シャルケはウンターハヒンクに5-3と勝利。そして、90分にセルゲイ・バルバレスがハンブルガーにゴールをもたらした。
ゲルゼンキルヒェンのパルケ・スタディオンは熱狂の渦に包まれ、花火もあげられるなど優勝ムードに。スマホのない時代、他の試合が終わったかどうかはわからない。
そして、アディショナルタイム4分にバイエルンがペナルティエリア内で間接フリーキックを獲得。
これがゴールに決まり、バイエルンが最後の瞬間に優勝を勝ち取った。この年のシャルケは「心の王者」と呼ばれている。
リヴァプール対アーセナル(1988-89)、マンチェスター・C対QPR(2011-12)
1988-89シーズンの最終節は、1位のリヴァプールが2位のアーセナルを迎えた。どちらにも優勝の可能性があった。
アーセナルは2点のリードを奪う必要があり、先制点を奪取。しかしアディショナルタイム、マイケル・トーマスがロングボールから抜け出し、優勝をもぎ取る2点目を決めたのだ。
そして歴史は繰り返す。2012年にマンチェスター・シティが優勝を決めたときも、同様の状況だった。
優勝を争っていたユナイテッドはサンダーランドに勝利。シティは勝利を必要としていた。
しかし降格の危機に瀕していたQPRにリードされ、一時は1-2となる。その中でダビド・シルバのコーナーキックから追いつき、アディショナルタイム4分にセルヒオ・アグエロが逆転ゴール!
マンチェスター・シティに44年ぶりのプレミアリーグ優勝をもたらした、劇的な場面だった。
ボルシア・ドルトムント対マラガ(2012-13)
ドルトムントは2012-13ヨーロッパリーグの準決勝で敗退の危機に瀕していた。マラガは残り7分の段階で2-1とリードしていた。
少なくとも2得点が必要。ドルトムントは残り少ない時間の中で、反撃を狙う。
そして90+1分、マルコ・ロイスがようやく同点ゴールを奪取。それでも、あと1点が…。
首の皮一枚繋がったドルトムントは、さらにレヴァンドフスキのクロスが生んだ大混戦の中、準決勝進出を手にする逆転ゴールを奪う!
4名の選手がオフサイドポジションにいたように見えるが、これもサッカーの魔力であろう。
ブレントフォード対ドンカスター、ワトフォード対レスター(2012-13)
ボーンマスはすでに2部への昇格を決定しており、残り1枚の自動昇格枠を争うリーグ・ワンの最終節だった。
ブレントフォードとドンカスター、直接対決の両チームのどちらかが2部への切符をつかむ。
0-0のまま試合は進み、アディショナルタイムへ。ブレントフォードはここでPKを得るも、クロスバーにあたって外れる。
そのこぼれ球からドンカスターが決定的なカウンターを成功させ、決勝ゴールを奪い、2部への昇格を決めたのだった。
そして、ヴィカレージ・ロードで行われた2部の昇格プレーオフでも同様の出来事が。
レスターのアントニ・ノッカールが怪しげなPKを得るも、そのシュートはワトフォードの守護神マヌエル・アルムニアがセーブ。
カウンターからトロイ・ディーニーがワトフォードに3点目をもたらし、アディショナルタイム7分に勝利を決定づけた。
なお、この両試合は同じマイケル・オリヴァー主審によって裁かれたという偶然も。