1位 セルビア(NIKE ホーム)

ユーゴスラビア時代、セルビア・モンテネグロ時代の青や紺に対し、2006年に発足したセルビア代表は赤をホームカラーとした。

セルビア単独で初めてのワールドカップモデルでは、国家的・宗教的・民族的象徴となっているセルビア十字をモチーフとしたデザインを取り入れた。代表チームの場合、その国の背負う歴史的なモチーフをデザインにすることも多く、特にヨーロッパではその傾向が強い。中世以降、国家として栄枯盛衰や統廃合を繰り返してきた国々にとって、それらのモチーフは国民が一つになるのに適しているからであろう。

優勝候補ドイツを破ったものの、ガーナ、オーストラリアに敗れ、1次リーグで姿を消したセルビア代表。3試合ともホームモデルを着用したが、すべて違うコーディネイトで戦い、特にドイツ戦では、この大会から多く見られた全身同色コーディネイトで登場したのである。

そしてこのモデル以降、セルビア十字は代表ユニフォームのシンボルモチーフになっていくことになる。