多くの現場でのリアルタイム分析とは
ワールドカップが終わり、世界各国のリーグや他のスポーツの現場に目を向けると、リアルタイムでの分析がすでに始まっていました。サッカーにおけるリアルタイム分析の多くは練習中の負荷調整に役立っています。
練習中のリアルタイムデータ分析における最も顕著な例はブンデスリーガのTSG1899ホッフェンハイムです。
ホッフェンハイムは若者を重視しているチームで、指揮官のユリアン・ナーゲルスマン監督もわずか31歳です。ホッフェンハイムは2017-18シーズン、ブンデスリーガで過去最高の3位に入り、今シーズンはUEFAチャンピオンズリーグに出場しています。
21世紀初めにはドイツの4部リーグに所属していたホッフェンハイム。その急成長の裏には練習中のリアルタイムデータ解析があるとされています。
実はドイツの有名な研究機関であるフラウンホーファー研究所と世界最大級のデータ分析会社が手を組み、ホッフェンハイムのトレーニンググラウンドに最先端のトラッキングシステムと分析プラットフォームを作ったことがきっかけとなり、ホッフェンハイムはデータを練習に活用し始めました。
いまではさらに、巨大なスクリーンも設置され増々近未来的なピッチになってきているようです。よく見ると右の写真では大画面を利用してゲームをしていますね(笑)。
Hoffenheim installed a big screen at their training ground, so players can work on their mistakes in real time during the sessions.
The players are now playing FIFA on it. pic.twitter.com/rtvAtWMM1Q
— Coral (@Coral) 2018年8月24日
また、サッカー以外でも様々なスポーツでデータ分析が活躍しています。
NFL(米ナショナルフットボールリーグ)ではマイクロソフト社のSurface端末が支給されています。その数はなんとスタジアムに24台!
さらに充電ステーション4台もついてるみたいです。これは2013年にNFLとマイクロソフト社の間で締結した約50億円の契約の産物です。さすがはアメリカ、桁が違います。
ちなみに、女子バレー日本代表の監督だった眞鍋政義氏がいつも片手に持っていたタブレットを覚えているでしょうか。当時は「IDバレー」と呼ばれ、話題になっていたタブレットにはリアルタイムで記録した試合の細かいスタッツが表示されていたのです。
他にもフェンシングや女子テニスでも試合の分析が行われ、フィードバックが選手のパフォーマンス向上に役立てられています!