まず感じたのは、その軽さである。
人工皮革モデルの『マトゥー 壱 人』はもちろん、カンガルーレザー採用の『マトゥー 壱 天』も軽快さは抜群。この時代にローンチするからにはやはり軽さは欠かせないため、かなり突き詰めてきたことがうかがえる。
次に印象に残ったのがアウトソールだ。スタビリティバイトと名付けられたソールはPEBAX素材を採用しており、軽量性はもちろん、耐久性と柔軟性、さらには反発性にも優れている。
地面を適度に噛むよう配置されたスタッドもグリップ力が良く、人工芝で“引っかかり”が気になることも特になかった。
また、大手メーカーではミドルモデルに当たる価格帯だが、シューズ内のブレを抑えるハイパーノンスリップインソールはなかなか高性能。かかとには衝撃吸収に優れたPORONが配置され、足への負担を軽減している。
『天』と『人』の履き比べでは、個人的に『天』のほうがフィーリングが良かった。カンガルーレザーによるフィッティングの良さに加え、PORONが搭載されたインサイドエリアの感触やトラクションも良好。プレイヤーはもちろん、メーカーにとっても“戦えるスパイク”だと感じた。
『マトゥー 壱 天』と『マトゥー 壱 人』はそれぞれ2カラーがリリース。
GAViC MATHIEU ICHI TEN
GAViC MATHIEU ICHI JIN
価格は、『天』が12,000円、『人』が10,000円(いずれも税抜)。この価格帯で、高い機能性を誇る「マトゥー 壱」はコストパフォーマンスに優れたスパイクだといえる。
13~30歳の競技志向の日本人プレイヤーに向け、4年をかけて製作されたGAViCの新スパイク「マトゥー 壱」。ぜひ店舗などで手に取り、実際に履いてみてもらいたいモデルだ。